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「これ聞いたら連絡しろ」
高圧的とも取れる留守番へのメッセージ。
「ほんまに、ちゃんとしようや」
ついでのようにもう一言を付け加えた。
絢華と連絡が取られへんと何も片付かへん。
俺もやけど、あいつもやろ。
いい加減、なんとかせなあかんねん。
はぁっとソファーにスマホを放り投げて、そしてゴロンと寝転がる。
同時にさっき受け取った封筒から中身を取り出して眺めてみる。
何度見ても内容が変わることがなくて、せやけど少し前の俺やったら少しくらいはショックを受けただろうなという内容やのに、今の俺はほんまに他人事というかまるで新聞の中身でも読んでいるような気分になる。
やけど、一瞬でも交わってしまったことは消されへんし、時間としては短いものやけど。
そこに愛があったのかと問われたらどうなのかは答えられへんけど、やっぱり学生時代からの付き合いやったり、今、こうしているところを考えると、何だかんだ愛はなくても情は湧いてしまったのかもしれへんなと天井に向かって呟いとった。
真っ白な天井は何も答えてはくれへんから、もらったものを全て封筒に戻し、部屋に置いておいての万が一を考えて仕事の鞄に押し込んで、これはしばらく持ち歩くかとため息をつく。
どんなことであろうと、ほんまは絢華の口から聞きたかったことやけど、まぁ、もうそれは無いことがわかるから諦める。
今の俺は全てが受け身で、こういうのが面倒やから誰かに縛られたりせんと自由で居りたいという考えが間違えてたんかなと思っても全て遅すぎで、こういうのは俺らしいとは言われへんなと今度はタバコに手を伸ばす。
残り1本。
この頃、吸う本数も増えたなと自分に向けて笑ってから、大きく煙を吸い込んだ。
.
丸「信ちゃん、最近、タバコ吸いすぎやで?」
余りにも立ち上がる頻度が多いからかマルにチクリと言われてまう。
「やることはやっとる」
丸「僕が言いたいのはそういうことやなくて、示しが付かんよってことやで?
あんな、信ちゃん。
ほんまに何かあるんやったら、俺らのことも頼ってな?
俺も大倉もこう見えて心配してるってこと、わかってるとは思うし言いたくは無いんやけど、知っておいてほしいねん」
…痛いほどわかってる。
この2人に心配かけとることくらい。
てか、この2人だけやなくて、あの2人にも心配かけとるよな。
やけど、Aは…?
Aには、あれやろ。
ヤスが居るから、俺じゃなくても平気…やな。
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華絢(プロフ) - kukuさん» 乙女だから大丈夫よ(〃ω〃) 甘やかされたいのを引きずってるけど、、、まぁ、良いかしら?笑 (2019年9月21日 7時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
kuku(プロフ) - わたしこの場所にいて大丈夫かしら?って思いながら普通の恋愛を楽しむねwwもはや普通がわかんないけどww楽しみにしてるねー! (2019年9月21日 7時) (レス) id: 77b505d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ブルームーンさん» こちらこそお立ち寄りいただき、ありがとうございます(〃ω〃) ね、どうなりますやら。彼はどう動いてくれるかなと、私も楽しみです(〃ω〃) (2019年6月14日 15時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - わぁー、どうなって行くんだろ…めちゃ、楽しみです!いつもありがとうございますm(_ _)m (2019年6月14日 14時) (レス) id: 9f4337f44a (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» そんな気がしてましたかー???ねー、本当に、色々と、、、(ΦωΦ) (2019年6月3日 17時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華絢 | 作成日時:2019年5月14日 15時