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絢華「家、決まったらすぐに出て行くから」
「まぁ。ゆっくり決めたらええ」
そこから、付き合ってるとかそんなんやないまま絢華が俺の家に住み始めて、部屋も1つ余っとるからそこを使わせて、ルームシェアのような生活が始まった。
それに同じところで生活を始めると、今までしょっちゅう会ってたりしたわけやないのに、なんとなく土日に時間が合えば飯を食ったり、一緒に飲みに行ったり、買い物もしたりして。
ひとりですることに慣れていたことも、なんだかちょっと楽しいと思えるようになっとって。
あぁ、彼女やったりができたらこんな風に楽しめるんやったなってことを思い出す。
せやけど、関係はそういうものやないから、平日の仕事帰りは自由やし、変わらずに足を運んだのはCloveR。
「もう来てたん?」
『はい。村上さんも、なかなか早いですよ?』
「そうか?」
この頃には、俺たちは待ち合わせをすとかではないんやけど顔を見るとカウンターからテーブルを囲むようになっとって、Aは無類の日本酒好きで、うにも好きで、うにの缶詰持参した日には、蕩けるような笑顔まで見せるようになっとった。
ま、その笑顔は、俺にやないけどな。
せやけど、そんな顔が見たくなって缶詰買い込んでCloveRに向かう足取りは、なにも考えなんてなくて、ただ自由で居って、自分的に色々満たされてると錯覚した浮かれた俺。
全部がうまく行くんかってぼんやり考えて、絢華が部屋から出て行ったらAとの距離を縮めてもええかななんて自分の都合のええことを考え始めたんやから、そういうところでいうと俺はAに対しては他の奴らには持たなかった感情を抱いてたのは間違いない。
やけど、所詮、俺自身が描くのは自分に都合の良い夢物語。
現実が絵に描いたように、俺の思い描くように進むことはなく、少しずつ道を外れていく。
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華絢(プロフ) - kukuさん» 乙女だから大丈夫よ(〃ω〃) 甘やかされたいのを引きずってるけど、、、まぁ、良いかしら?笑 (2019年9月21日 7時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
kuku(プロフ) - わたしこの場所にいて大丈夫かしら?って思いながら普通の恋愛を楽しむねwwもはや普通がわかんないけどww楽しみにしてるねー! (2019年9月21日 7時) (レス) id: 77b505d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ブルームーンさん» こちらこそお立ち寄りいただき、ありがとうございます(〃ω〃) ね、どうなりますやら。彼はどう動いてくれるかなと、私も楽しみです(〃ω〃) (2019年6月14日 15時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - わぁー、どうなって行くんだろ…めちゃ、楽しみです!いつもありがとうございますm(_ _)m (2019年6月14日 14時) (レス) id: 9f4337f44a (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» そんな気がしてましたかー???ねー、本当に、色々と、、、(ΦωΦ) (2019年6月3日 17時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華絢 | 作成日時:2019年5月14日 15時