508-総ナメ-(GS) ページ18
名取「まぁ、でも、彼は…
あれはあれで吹っ切れてると思うから、
今まで通りで良いと思うし、
Aちゃんがそんな顔したら、
責任感じるから笑ってたらいいよ？」
名取さんが私の頬に触れたことで、
自然に涙が出ていたことに気付かされる。
名取「あ、今、こうしたことはみんなに内緒ね？」
ふわりと笑みを浮かべるから、頷くしかなくて、
信ちゃんが弾き終わるのを見つめていたし、
多分、私とセイラちゃんだけが気付いた弾き終わりのウインクに、
ふたりで顔を見合わせて笑ってしまう。
そこで笑っていたのは私たちふたりだけで、
他に来ていた人たちは女子中心にため息が溢れたのだから、
信ちゃんが本気を出したら、世の中の女子を総ナメにできるのに…な。
セイラ「これで落ちない女子はいないと思う…」
『セイラちゃんもでしょ？』
セイラ「…あ、そうですね(笑)」
『ふふ。なんか、ここに居てくれてありがとう』
多分、ひとりでここに座っていたとしたら、
私は受け止めきれなかったと思うから。
だから、セイラちゃんに感謝を述べる。
セイラ「えっ、そんなっ！
こんな特等席みたいなところで、逆に申し訳なく思っているのに…」
くすっと笑いあっていると、
村「ほんまに、本気で歌ったのに、なんで笑ってんねん！」
案の定、信ちゃんから突っ込みが入って、
ステージを見ると少しだけスッキリした顔をした信ちゃんと目が合った。
多分これはふたりだけの時間。
好きとか嫌いとかそう言うことではなくて、
幼馴染という枠の中での私たちの関係がそうさせる空気。
この時間を動かすのは私なのか、信ちゃんなのか。
どうしたらいいのか戸惑う私。
だからと言って、絡んだ視線を外すことも出来ない私は、
そのままでいるしかなくて、
それでもこれ以上は…
そう思うタイミングで
横「やから、こういう空気になるからやめろって言ったやろ？」
村「痛っ」
珍しく、キミくんが信ちゃんに突っ込みながら姿を現すから、
自然と私たちの視線は離れるし、
そこでやっと息が吸えた。
丸「ま、次、この曲で…
その…」
空気を壊すかのようにふにゃふにゃで現れたマルちゃんなのに、
急にキリッとした顔をして、
丸「…夏の恋人」
言った途端に、曲が流れて、ステージに1列に7人が並んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 221人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華絢(プロフ) - ブルームーンさん» ありがとーーー♪ 突然のハニーメルトでした(〃ω〃) またいつか降りてきますように♪ (2019年5月13日 18時) (
レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - わ！！！めちゃくちゃ嬉しいです！！ハニーメルト、大好き♪♪ (2019年5月13日 17時) (レス) id: 59c9fbe9e5 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひ み ささん» お久しぶりでーす(〃ω〃) なんか、なんか、そんな気分で。不定期に浮かんできたらいいなみたいな♪ なので、また、そのうちにでも(〃ω〃) (2019年5月13日 16時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - お久しぶりです(*^^*) また続きが読めるとは思ってませんでした(///∇///) ありがとうございます♪ (2019年5月13日 16時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - 真希さん» ありがとうございます(〃ω〃) 不意に、あ…一旦終わらせようって思ってしまって。作品は残すし、長編じゃなくても短編とかで書きたいなぁと思ってたりするので、その時にはまた遊びに来てください(〃ω〃) (2018年10月17日 10時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華絢
| 作成日時：2018年7月7日 18時
