8-情事-(SideA) ページ8
そして、一度触れるだけのキスをしてから、
村「飯は食ったんか？」
そう聞かれてから、
そういえば夜は何も食べていなかったことに気がついた。
村「俺もまだやねん。ちょっと一回外行こか。
…続きはその後でな」
と含み笑いをしつつ、額に唇を押し当てて
村「近くにごっつい美味いラーメン屋があるんやけど。
そこか、それともそんなとこやなくて、
お洒落なフレンチでもええけど、どっちがええ？」
こう聞かれてしまったら…
『…ごっつい美味いラーメン屋…』
信五さんが好きだというものを知りたくなるのは
恋してしまったから。
デートでラーメンが嫌とかいう年齢でもない。
むしろ、
仕事中のランチで色々なものを食べに行っているのだし、
ここでお洒落を選ぶよりも
美味しいものを食べたいと素直に思っただけ。
村「流石やな。美味いもんへの鼻がきくな。
でも、ほんまに美味いねん」
ホテルから数歩先の路地に入ったすぐそこのお店。
匂いだけでお腹がぐうっと鳴った。
カウンターに並んで食べるラーメン。
『…美味し…』
村「せやろ？
Aとはこういう味覚が合うな、ホンマに」
それだけ言ってラーメンを啜る信五さん。
目尻にシワが寄っているのを見ると、
本当に好きな店に連れてきてくれたのがわかる。
…こんなところに連れて来られると、
2番じゃなくて1番なのかも
って勘違いしてしまいそうになるから、
やめて欲しかった…。
そう思うのに、
やっぱり私が1番になれるのかもと思ってしまって浮かれる心。
私の心はどんどん信五さんに侵食されてしまうのに、
部屋に戻ってからは体も好みに仕上げられていく。
『…ぁっ…もう…んっ…！』
村「感度良すぎやろ？
今までもこんなんやったんか？
ビッショビショやで？」
『違っ…、信五さんだから…こんな…に…』
村「ええなぁ、堪らんわ」
そんな言葉を浴びせられて、たくさん言わされて、
眠りについたのはいつだったのか覚えていない。
それでも
朝に目覚めた時に、
眠った顔が横にあって嬉しかった。
起こさないように静かにベッドから降りてシャワーを浴びる。
身体中に付けられた情事の痕。
この間つけられていた赤い痕が消えたと思ったばかりなのに、
また私は信五さんのものだと言わんばかりに
あちこちに印がつけられていた。
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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
