30-お見合い-(Side B) ページ30
信五さんとの出会いはお見合い。
父の仕事の関係でそこそこお嬢様として育った私。
中学から私立の女子高でそのまま短大まで持ち上がり。
受験なんてしたこともないし、
ある意味男性と関わることもほとんどない生活。
唯一の男性は、祖父と父。
それに家に出入りする使用人くらい。
ぬるま湯のような、
籠の鳥のような生活を
何不自由なくしていた私を心配していた父が、
知り合いの社長の会社で働いているという
【将来有望の人】
ということで紹介されたのが信五さんだった。
少し焼けた肌、大きなアーモンド形の瞳。
…整った顔を持って、
それで仕事もできるだなんて、
天は随分と二物を与えたものだ。
と思った第一印象。
それにしても、こんなに遊んでいそうなのに、
どうしてお見合いなんて受けたのだろうか。
しかもまだ二十歳そこそこの私なんかと。
6つ上の信五さん。
仕事だって遊びだって、
まだまだこれからだと思うのに。
そんな疑問は
最初の時に若さってことだけで聞いてみると、
嫌な顔一つせずに
村「まぁ、なんや。
とりあえず会ってみようって思ったから受けただけや」
父もお相手の社長もいなくなってふたりきりになったからか、
少しだけ緩んだ緊張感の中、
ニカッと笑いながらそんな風に緩く返された。
それでも週末の度に私のことを誘ってきて、
デートということで映画だったり水族館だったり。
私が希望する場所とか、
たまに信五さんが気になっている場所に出かけたり、ドライブしたり。
段々と家に来ることも多くなり、
父にはもちろん、母にも気に入られた信五さん。
1年くらいそういうお付き合いをしていると、
村「娘さんを僕にください」
という挨拶と共に、
私はすぐに村上Aと名前が変わった。
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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
