21-優しい-(Side A) ページ21
大「ほんまに飲みすぎてごめん」
朝にそう言って
床に頭がつくくらいの状態ですぐに謝られたけれど、
『学生の時の友だちがたくさん来てくれたし、
なによりも忠義くんが楽しそうで良かったよ？』
嫌味も込めて言ったのに、
大「懐かしいやつらも居ったしなぁ」
なんて懐かしまれてはもうなにも言えないよ。
それでも屈託なく笑う忠義くんのことは嫌いにはなれないし、
なによりも結婚したばかりだ。
当たり前に別れるなんて言えるわけもないし、
添い遂げると決めたこと。
『よかったね、みんなに会えて』
そう言って微笑むと、
嬉しそうに忠義くんも微笑み返してくれた。
お店のこともあるし、
こんな機会じゃないと
もう連休を取ることも難しいだろうということで、
新婚旅行として1週間。
在り来たりかもしれないけれど、ハワイに向かう。
海も買い物も楽しんで、
もちろん肌も重ねたけれど、
忠義くんの…腫れ物にでも触るかのような
優しすぎる触れ方に満足できなくて、
脳裏に信五さんを浮かべながら抱かれていた。
本当はもっと激しくしてほしいのに。
そんなことを言ってはいけない気がして、
ずっと隠して忠義くんに抱かれ続ける。
いつか子どもができたりしたら、
こんな気持ちもなくなると思ってはいるけれど、
ふたりの間で決めたのは、
あと2年は子どもは作らずに
ふたりだけの生活を楽しもうということ。
体を重ねることだけが夫婦ではない。
それに、忠義くんと居ると心は満たされる。
優しい気持ちになって癒される。
お店も、
そんな忠義くんが居るから通ってくれる人が大半で、
彼の優しさに満足できないと思ってしまう私が
…いけないだけだ。
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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
