19-晴れて夫婦に-(Side A) ページ19
式も披露宴も無事に終わって、
控室についてホッとする。
忠義くんだけが居て、
大「A、お疲れ様」
あれから私のことを呼び捨てにし始めた忠義くんが
私の頬にゆっくり触れた。
『忠義くんもお疲れ様』
大「俺よりもAの方が疲れたやろ？
お色直しやってあったんやし、
職場の人も多かったから大変やったろ？」
こんな風に気遣ってくれる忠義くんは、
そばに居てくれくれるだけでホッとするし癒される。
『忠義くん…』
大「ん？」
『ぎゅってして？』
座っていたけれど、
まだ脱いでいないドレスのまま立ち上がって
両手を伸ばす。
大「んー、もうなによ？」
そう言いつつ私のそばに来て
ぎゅっと抱きしめてくれる忠義くん。
裏切ったりしてはいけないことはわかっているから
仕事中も信五さんにはなるべく近寄らないようにしていたのに、
今日久しぶりにあの瞳を見てしまった。
舐めるように絡めとるように。
私のことを
つま先から頭のてっぺんまで眺める視線に
体が疼いてしまったことは
口が裂けても言ってはいけないこと。
ドレスを脱いで着替えないといけないとわかっているけれど、
そのまま一度唇を重ねたのは、
晴れて夫婦になったから。
大「着替えなくてもええの？」
ふふっと笑いながら背中のファスナーを下ろすから、
背中に忠義くんの指が触れてビクッとしてしまうのに、
大「続きはまたあとで」
なんて焦らすようなことを言いだした。
大「やって、これから二次会やし、
俺ら行かなはじまらへんよ？」
そう言いながら手早くカクテルドレスを脱がせては、
用意した純白のドレスに着替え始めさせる。
大「ほんまにAはなにを着ても似合うなぁ」
嬉しそうに言う忠義くんに、
もう一度キスを求めて二次会会場に急ぐことにした。
いくら気乗りしないと思っても、
それを言いだすことはできないし、
なにより
夫婦って我慢って言われるのは
こういうところなのかもしれない…と
自分自身を納得させた。
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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
