34-可愛い妹-(Side隆平) ページ34
遅い時間に震えたスマホ。
家に持ち帰って来ていた明日の教材の準備をして、
そろそろ寝ようかと思っていた矢先の連絡。
丸「誰や…？」
開いた画面に映し出される名前とメッセージ。
最近連絡がなかったから
落ち着いたんかと思ってたんやけど、
そんなことはあれへんかったか。
しかも「会いたい…」ってことは、
ヤリたいってことやろ？
ほんまに女ひとり満足させられへんって
どうなってはるの？
なんでそんなことも見抜けへんのやろ？
丸「…ださっ…」
ま、そんな風に言えるように
僕が成長したってことやんな。
そう思うと
そんな台詞で切り捨ててしまっては悪いなと思って、
心の中でさっきの言葉を取り消した。
丸「ええけど、いつがええの？」
「月曜日だったら大丈夫」
丸「夜は仕事やから、午前中やったらええよ？」
「わかりました」
んふふ。
メッセージのやり取りやのに、
相変わらず僕には従順なAちゃん。
昔から変わらへんなぁ。
可愛らしさも恥じらいも、
あの頃のまんまなんやもん。
そんなの僕が
たくさん可愛がるに決まってるやないですかぁ。
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「…よろしくお願いします」
まだまだ幼いAちゃんに会ったのは、
これが初めてやない。
僕は、丸山隆平。
親同士が友だちで、
この屋敷には何度か足を踏み入れていた。
それに4つ年下のAちゃんは僕のことを
「隆くん」
って可愛く呼ぶし、
ニコッと笑いかけてくるところとか、
すぐに怖がって泣いてまうところとか。
そんな全部が可愛くて、
ここに来ると妹ができたみたいで嬉しかった。
子どもの頃から知っとる可愛い女の子。
僕の前で泣いても、
親の前に行くと泣いたことを認めへんし、
弱いところだらけやのに、
そんなところも見せへんから、
大人からは
Aちゃんは強い子だねって言われとったな。
寧ろ僕の方が、
男やのに女々しいとか、ふにゃふにゃしとるとか。
そんなことばかり言われていて、
年齢的に兄妹やのに、
姉弟みたいと揶揄られたこともあった。
それでも、僕も段々と大人になって、
猛勉強して晴れて大学生になった時。
Aちゃんは中学3年生で、
学校やってエスカレーターで大学まで行けるのに、
成績やって悪くないはずやのに、
依頼された家庭教師の役割。
僕の可愛い妹…。
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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
