4-人肌恋しい-(SideA) ページ4
それに、出世頭と言われているだけあって、
入社6年28歳の村上さんだけれど、
肩書きはまだ主任なのにそこそこの仕事を任されている。
そんな横について、
村上さんの仕事のサポートのようなこともしながら
常に村上さんについて回る。
そんな日々が3ヶ月も過ぎた頃。
村「今日、水曜日やから定時上がりやろ？
なんか予定あるん？」
と聞かれて、歓迎会以来の飲み会に誘われた。
ううん、飲み会があるって言われて行ったら、
村上さんしか居なかったんだ。
村「やって、いきなり2人で飲もうって誘っても、
来ぇへんやろ？」
ククッとすでに頼んでいたらしいロックグラスを持ち上げて、
琥珀色の飲み物を喉に流し込んでいる。
村「早よ座れって」
と促されて腰掛けるのはバーのカウンター。
確かに会社の飲み会で、
こんなバーっておかしいとは思ったのだけれど、
そういう風習なのかな？と思って疑わなかった私も
ガードが緩すぎたのかもしれない。
仕事とは違う距離感で、
少しずつ酔い始めるのと比例して、
プライベートな距離感が近付いていく。
村上さんの喉元が大きく動くのを眺めていると
フッと口元が緩んで、
村「まだ入って3ヶ月経ったくらいやけど、
よう頑張っとるやんか。
俺、必要ないやろ？」
と試されるように言われて、
『私には…村上さんが必要なんです…』
仕事のことなのか…そうじゃないのか。
心の隙間に少しずつ侵食するように入ってきた村上さんを
好きだと告白でもするように酔いに任せて言ってしまう。
村「…そんなん言ってもええんか？
本気にするで？」
少しだけ熱くなった息が、言葉と同時に耳にかかる。
でも…
『でも村上さん、彼女さんとかいるんじゃ…』
私も20代後半と言われる年齢に入った。
この年から遊びの恋愛とかをしている暇は…ない。
村「彼女？居らんで？」
あぁ、あれか。
イケメンすぎて、それに人当たりも良すぎて、
誰も逆に近寄れないし手を出そうとしないのか。
酔った頭で考えた結論はそんなこと。
そう思ったら満たされたくなるし、
アルコールのせいか急に人肌恋しくなる。
村「行こか？」
そう言ってバーを出たのはまだ早い時間。
5-彼女-(SideA)→←3-初出勤&教育係-(SideA)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
