353-ありえへん-(GS) ページ10
大「やっとやぁ♪」
って言いながらハグするかと思いきや、
寸前で止まったのは真後ろに亮くんがいたからかな。
それでも、
大「亮ちゃん、ごめん」
って言いながら、ぎゅっとハグしてきて、
大「やってもうた♪」
なんていたずらっ子のように笑うから、
誰も大倉くんを怒れないし、
亮くんも怒った顔をしているものの、
大きくため息をついていた。
それでもすぐにパッと解放されたから、
『大倉くん』
言いながら両手を顔の高さにあげると、
自然の流れで、
大「うぇーい」
ハイタッチして
大「いってきます！」
最高の笑顔で言われる挨拶。
『ふふ、いってらっしゃい』
安「ただの子どもや」
『そこが憎めないところ』
安「やなぁ」
ふたりでそんな大倉くんを眺める。
渋「安田姉弟で和やかな空気出しすぎや」
苦笑しながら近づいてくる、すばるくん。
安「そうかなぁ？ま、姉ちゃん、行ってくる」
それこそ子どもの頃から変わらない笑い顔。
『章大、いってらっしゃい』
渋「で、A」
『ん？』
振り返るとすぐにぎゅっと強く抱きしめられる。
渋「お前がなんと言おうと、
全部お前のために歌ったるわ」
『…』
渋「返事せぇ」
『えっ…』
渋「そこは、はい。やろ？
ほんま躾がなってへんなぁ」
ニヤッと笑いながら、腕が緩められる。
渋「亮、早よ来いや？」
ノールックで亮くんに言って、その場を後にする。
最後に、改めて…。
『…亮くん』
言うのと同じタイミングで抱きしめられる。
『亮くんのにおいがする』
ほぼ無意識の言葉。
「俺の感情もうぐちゃぐちゃやけど、
そんなとこもひっくるめてAちゃんが好きやし…
その、行ってくる」
『いってらっしゃい』
改めて、ちょっとだけ長めのキスをする。
それで7人を見送ったつもりだったのに、
目に入ったのは…
『…あっ！？ 待って、亮くん』
急いで手渡したのは…
「どうやったらこれ忘れるん？」
呆れた顔の亮くんの手の中にはトランペット。
『キミくんだから…』
「ほんま、ありえへんわぁ」
『ふふ、いってらっしゃい』
今度こそ、本当に7人を見送って、
私もフロア後方に向かうことにする。
なんだかんだで、開演時間5分前。
もうすぐ、7人だけのライブが始まる。
354-欲張りに-(GS)→←352-緊張してる？-(GS)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華絢(プロフ) - ひみささん» (ﾉω｀*)んふふ♪ マルちゃんにとって、主人公ちゃんはお姫様ですからね(〃ω〃) (2018年1月6日 19時) (
レス) id: 6fe5ea1206 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 丸ちゃん、優しい〜(≧▽≦) (2018年1月6日 8時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ありがとうございます(〃ω〃) がんばりまーす(*´ω｀*)ゞ (2017年12月12日 16時) (レス) id: 6fe5ea1206 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 移行お疲れ様でした(*^^*) 更新楽しみにしてます♪ (2017年12月12日 16時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華絢
| 作成日時：2017年12月12日 16時
