352-緊張してる？-(GS) ページ9
『えっと…』
村「早よ来いや」
何故か両手を広げた信ちゃんがいる。
これは…
村「亮だけはずるいやろ？」
「ずるいもなにも、Aちゃん俺の彼女やし！」
そんな亮くんの反論なんて聞こえないのか、
近寄ってきて、そしてぎゅっとハグされる。
『信ちゃん…？』
そして気が付いたのは、微かに震えている信ちゃんの体。
村「見た目以上に緊張してんねん」
小声で、耳元で言う言葉にも緊張が含まれているから、
『大丈夫。信ちゃんなら、絶対に大丈夫』
こんな信ちゃん、初めて見るなと思ってしまう。
村「お前に背中押される日が来るとは思わんかったわ」
囁くように掠れた声。
それからすぐにパッと離れるから、
『かまへん、かまへん！』
信ちゃんの口癖のようなこの言葉と一緒に、背中を叩く。
村「それは、俺のセリフや！」
いつも見る目尻のシワと、八重歯が見えて、
口元が動いて見えた言葉は【ありがとう】。
むくれた亮くんが近くに居たけど、
もう、こうなったら全員しないといけない流れ。
『もう、じゃあ、次！』
私から両手を広げて、目が合ったのはキミくんで。
目が合った瞬間に、顔が真っ赤になったから大きく笑ってしまう。
そして、私からぎゅっとハグして、
『キミくん』
横「…おん」
『がんばって』
横「おん」
口数が少ないのは、緊張している証拠。
耳まで真っ赤になっているけれど、
少しだけ唇の端が上がってニヤッとしたのが見えた。
えっと、次は…
丸「僕でもええですかぁ？」
そんな声が聞こえると同時に、マルちゃんの腕の中。
ぎゅっと一回強く抱きしめられては、
すぐにパッと離れて両手で握手される。
湿度の高い手のひらから伝わったマルちゃんの体温。
私にまで伝染しそうなマルちゃんの緊張感。
『マルちゃん…』
丸「ん？」
ちょっとだけ首を傾げると同時に下がる眉毛。
握った手にちょっとだけ力を入れてから、
『マルちゃんの嫌いなベースが、ちょっとでも好きになりますように。
でも、私は、マルちゃんの弾くベース…好き』
指先のタコがなんだか急に愛おしい。
この気持ちは、きっとベースをはじめた頃からマルちゃんを知っているから。
丸「…知ってはったん？」
『…うん』
丸「めっちゃ恥ずかしいわぁ」
まだなにかを言いたげだったけど、
大「マルちゃん、長い！」
大倉くんに急かされたから、
よっしゃー！って言いながら
赤い顔をしたままのマルちゃんが私から離れていく。
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華絢(プロフ) - ひみささん» (ﾉω｀*)んふふ♪ マルちゃんにとって、主人公ちゃんはお姫様ですからね(〃ω〃) (2018年1月6日 19時) (
レス) id: 6fe5ea1206 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 丸ちゃん、優しい〜(≧▽≦) (2018年1月6日 8時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ありがとうございます(〃ω〃) がんばりまーす(*´ω｀*)ゞ (2017年12月12日 16時) (レス) id: 6fe5ea1206 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 移行お疲れ様でした(*^^*) 更新楽しみにしてます♪ (2017年12月12日 16時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2017年12月12日 16時
