385-1個だけ聞かせて- ページ42
『…元気だったよ…、亮くんは…？』
「元気やったって言えるわけないやん」
ガタッと椅子が動いて、
章ちゃんが出て行くのがわかった。
それに続くように、ぞろぞろとみんな出て行って、
この場所には俺とAちゃんのふたりきり。
ふたりやのに、緊張感の漂う空気。
さっきAちゃんの顔を見たんやけど、
今はどうしていいのかわからなくて俯いたまま。
「やけど…会えて嬉しい…」
『…ごめん』
「なんで謝るん？」
『亮くんが泣きそうな顔してるから』
「Aちゃんやって、泣きそうな顔とるで？」
パッと目が合って、
そのままふたりで泣きそうなまま。
嬉しいんやけど、
前みたいに触れたらあかん気がして
何もできないことがもどかしい。
「あんな…」
先に、今日言おうとしとること言ってもええかな？
「4月から、
昨年話をした名取さんのとこでバイトすることにしてん。
あと、えっとあとは…
またライブするし、
あ、路上もするから、見に来てほしい」
『…』
「振られても、まだ好きなんやもん。
それに言ったやんか。
迎えに行くって。
1年離れてわかったのは、もう離れたくないねん。
嫌やもん。
Aちゃんがなんと言ってもそばに居てくれな嫌や」
そこまで一気に言ってから、はぁっと息をつく。
「って、俺の気持ちだけやあかんことはわかっとる…。
でもさ、1個だけ聞いてもええ？」
『…？』
「俺のことは…もう嫌いなん？」
首を横に振るAちゃんが視界に入る。
『…嫌いになれるわけないでしょ？
亮くんのこと、子どもの頃から好きなのに…』
「へ？」
『ずっと好きだったから、
今も気持ちが変わるわけない』
「…やけど、一回、横山くんと付き合うてたやん」
なにをこんな時に、意地悪なことを言うとるんやろ。
『…そんなこともあったね』
思い出したのか、くすっと笑う。
『だって、亮くんと付き合うとか考えられないような時代だったからから。
でも、キミくんとは手すらも繋いだことないよ？』
ふふっと笑ったAちゃん。
だめやわ。
もう我慢できひん。
徐に立ち上がって、
次の瞬間にはAちゃんを
ぎゅっと腕の中に収めとった。
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華絢(プロフ) - ひみささん» (ﾉω｀*)んふふ♪ マルちゃんにとって、主人公ちゃんはお姫様ですからね(〃ω〃) (2018年1月6日 19時) (
レス) id: 6fe5ea1206 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 丸ちゃん、優しい〜(≧▽≦) (2018年1月6日 8時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ありがとうございます(〃ω〃) がんばりまーす(*´ω｀*)ゞ (2017年12月12日 16時) (レス) id: 6fe5ea1206 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 移行お疲れ様でした(*^^*) 更新楽しみにしてます♪ (2017年12月12日 16時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2017年12月12日 16時
