【ＣｌｏｖｅＲ】橙 (ページ6)

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4杯目。ページ6

でも気になるのは、

この子と一緒に居るツレの2人。

やけど、

今こうして僕と話しとっても

特に気にしてはる様子もないし。

というか、

男2人連れて、

ここで飲んではるって、

どんな関係やの？

あかん、もう、いろいろ気になるわ。

『ねぇ、お兄さんは…』

落としたキャップを僕の手から拾い上げて、

新しいキャプを瓶にはめながら、

耳に届く声。

この場所に居るのはこの子と僕の2人だけやから、

お兄さんとは、

僕のことですか？

疑問に思ったまま視線を向けると、

『どのお酒が気に入ってますか？？？』

なんて挨拶でもするような顔して聞いてくる。

やから、

僕の気持ちを読まれんように、

普通に…普通に…、

「今はこの8番のやつ飲んだとこですよぉ？」

って返しておく。

『スパークリング？？？』

「ですよぉ。甘口やけど、さわやかな感じですぅ」

さっき飲んだ感想。

ほんまにスッキリしてておいしい思ったんやもん。

『甘口でさわやかー♡』

ふーん、次それにしよー♡

なんて言いながらテーブルに戻る姿を目で追う。

言霊やないけど、

話したいと思うと話せるもんなんやね。

それにしても、

急なこと過ぎて心臓がバクバクしてますわぁ。