93 ｰiwｻｲﾄﾞｰ ページ45
叫びまくって喉枯れそう……
あの後俺はもう吹っ切れて阿部に抱きついて、何度も大丈夫？と言われながらなんとか生き延びて帰ってきた。
｢照大丈夫？……ごめんね、無理に入れて｣
｢ちがっ、あー、もう恥ずかし……｣
絶対阿部のせいじゃないのに悲しい顔をしてるのが心苦しい。
本当に失敗だったなぁ……
｢ほんっとごめん！！……引いた？｣
こんな時でも、阿部にとって自分がどう見えてるかとか、嫌われてないかを確認してしまう自分に心底嫌気が差す。
｢引いてないけど……ちょっと可愛い笑｣
｢えっ！？ちょ、馬鹿にしてる？｣
｢してないしてない！本音だもん｣
あー、もうほんとやだ。
二度と入んない。
穴があったら入りたい……泣
｢はぁ……もうお昼食べよ｣
｢そうだね……って、もー、落ち込まないで？笑｣
｢だってさぁ｣
｢お互い様でしょ？俺も絶叫系無理だもん｣
そう言って首を傾げてくる阿部。
まぁた無意識なんだろうな、可愛いかよ。
あとさっきから〜もんってめっちゃ言ってくるのも狙ってる？
あぁ、俺は色んな方向から身を守らないといけないみたいだ。
俺は阿部とフードコートに入ってそう気付いた。
よし、切り替えよ。
｢阿部何にする？｣
｢俺あのカレーかな｣
｢おっけー、俺買ってくる。待ってて｣
場所を確保するためって思ったけど、これ案外彼氏っぽくない？
そんな少しのことにも嬉しくて俺はカレーの売ってる場所へ向かう。
中辛ぐらいでいいかな。
と、俺は甘口だけど2人分買って席へ戻る。
結構埋まってきてて、先に取っていてラッキーだった。
｢ありがと！｣
｢おう｣
満面の笑みを俺に向けたと思えばすぐにカレーに目を向ける。
いつか俺をしっかり見つめてくれる日が来るといいなぁ、なんて目の前の光景に未来を想像する。
｢座らないの？｣
｢あぁ、座る座る｣
｢いただきまーす｣
丁寧に手を合わせて食べ始める阿部。
｢中辛だけど、大丈夫だった……？｣
｢全然！俺辛いの平気だよ。照は？｣
｢……中辛｣
｢絶対嘘だー！ちょっと色違うもん｣
｢ホントだって！！｣
そう言った阿部は俺の皿から少しだけ掬って口に運んだ。
味わうように口を動かしてから、無意識なのか視線は斜め上へ。
｢中辛食べたあとだからわかんないけど甘口！｣
｢……せーかい｣
｢やったぁー！｣
ちょっとさっきからテンション低めに返してる俺だけど、阿部が笑うからつられて笑顔になる。
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桜井サラ(プロフ) - ふかやのねぎさん» ありがとうございます！！こちらこそ読んでいただけて光栄です！更新遅めですが頑張ります...！ (2020年9月23日 1時) (
レス) id: aa947d258f (このIDを非表示/違反報告)
ふかやのねぎ(プロフ) - いわあべの学園ものなんてなかなか無いので嬉しいです！これからも頑張ってくださいね！！ (2020年9月22日 18時) (レス) id: 55d9539a79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜井サラ | 作成日時：2020年9月13日 14時
