おにぎり系男女が宮城行く話

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「あ、ほんと？俺、男バレ主将の及川徹です」
「おーい及川。結局入部希望か？」

及川先輩が自己紹介をしているところで、中で練習を仕切っていた人がこちらにやってきた。ほんの一瞬、敵意の目で見られて思わず身構えてしまう。その視線を棘くんも感じたのか、私を庇うようにして前に立った。棘くんは今日も男前ですね。


「ちょっと岩ちゃん！そんな怖い顔で見ない見ない！」
「あ、わりぃ。そんなつもりはなかったんだが……」

「すまん」と岩ちゃんと呼ばれた男子が片手をあげて謝った。

「ごめんねー。うちの部活、及川かっこよすぎるせいで、部員目当ての子が多くてさ。そんなのがずっと続いてるもんだからみんなピリピリしちゃってて」
「自分で言うのかよキモいな」
「岩ちゃん！？ていうか、その純粋に引いた目で見てくるのやめて！！でも、うんやっぱり！及川さんの目に狂いはなかった！この子たちは大丈夫だ！」
「テンション高くて草ですね」
「国見ちゃん！？」


確かにこの主将の及川先輩は美形に入るだろう。だが───


私はさっきのメモ帳にまた新たに文字を書く


「え、なになに？“棘くんの方がかっこいいです”？うん………え！？」

「いや確かにイケメンくんだとは思うけど」と動揺したように言う及川先輩。国見と岩ちゃん(？)は吹き出した。

棘くんの方を見ると、少し照れたような顔をして、私の頭をぽんぽんと撫でてくれた。

うん。やっぱり棘くんの方がかっこいいよね？




ね？？？(威圧)


いや、決して及川先輩がかっこよくないと言ってるわけじゃないので悪しからず。

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