二重人格メガネクラッチシューターの妹がバレー部でマネージャーとして活躍してます！

バスケをする意味(過去) ページ38

『…え？』


なにそれ、私には《キセキの世代がいるから無理》っていう、理由より完全に《バスケなんてやらない》っていう捉え方しか出来ないよ…


『なにそれ…お兄ちゃん、なにしてんの？カツラでも被ってるの？冗談なら…』


順 ｢染めてきた。｣


『そんなんじゃ、バスケなんて…』


順 ｢しないって言ってんだろ｣


『なんで？キセキの世代に勝てないから？そんなの分からないじゃん！お兄ちゃん1人の力じゃ無理かもしれないよ？でも、チームのみんなと力を合わせれば…』


順 ｢そんなの、何回も中学の時にやってた！！でも、結果は勝てない。しかも、スコア見てただろ？誰があんな試合勝てるって｣


『やって見なきゃ…』


順 ｢やって、この結果なんだよ！A、お前に何がわかんだよ！俺はお前みたいに改善策なんて出てこないしチームに指示なんて出来る奴じゃねえ！俺はお前のその才能が羨ましかったんだよ！それがあれば勝てたかもなって！でも、それは俺の努力じゃねぇ！｣


『じゃあ、私を頼って…！』


順 ｢俺はあのチームで勝ちたかったんだよ…｣


私は、最低だ。自分の思ったことをただお兄ちゃんにぶつけて…。お兄ちゃんにはお兄ちゃんの考えがあるのに…


『ごめん…』


順 ｢いや、謝んのは俺だな。悪かった。｣


そう言うとお兄ちゃんは部屋に閉じこもった。


『許すなんて優しすぎるよ…。』


バスケ辞めたいって言ってたのはキセキの世代のせいだと思ってたのに…私の才能を羨んでたんだ。


『最後の試合優勝して、私もバスケを終わらせる』


お兄ちゃんに教えて貰ったバスケ。それで楽しくて始めて。才能があるって言われて、お兄ちゃんもしてたからバスケをしてた。そのうち楽しくなってやってた。高校でも、強豪のバスケ部に入ろうって思ってた。でも、もういい。お兄ちゃんがやらないなら私だってやらない。一緒に始めたなら一緒に終わろう。









私は、受験生になりお兄ちゃんと同じ誠凛高校…ではなく、音駒高校という高校を選んだ。





順 ｢A！｣


『ん？』


順 ｢俺、バスケ続ける事にした！てっぺんとってやる！！｣


『バスケ…』


お兄ちゃんの顔はイキイキしてて髪の毛もいつもの黒髪で短髪で…


『お兄ちゃん…』


やっぱり、お兄ちゃんはそれが似合うよ…。



順 ｢な、なんで泣いてんだ！？｣


『わ、私…バスケの応援行ってもいいよね？』


泣きながら言って何言ってるか分かんないのに


順 ｢当たり前だろ？｣

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