No.358 ページ8
緑谷Side
最後に見えた姿の闇雲くんの仮面の下からは水滴が垂れていた。
大きな爆発音が辺りに鳴り響く。すると僕達の前には前に戦った脳無などが現れた。咄嗟に轟くんが足から氷を出し脳無の動きを止める。僕達が何体もの脳無達の処理に追われていると、カンッカンッと闇雲くんの履いている靴のヒールから良い音が聞こえて来た。すると闇雲くんが何かを唱え出す。
A『転送、反転、再生、逆流、響き、声、耳鳴り、足音』
するとその通りに脳無が動く。僕はその声を良く聞きながら行動をしてみた。
此処は右足、そしたら次に左腕を伸ばして来るから大きく左に曲がって飛んで頭に踵を落とし脳無の身体が揺れた時に体勢を低くして脳無の左半身に蹴りを入れた後轟くんの氷で行動不能に...
そう考えている時でも闇雲くんは呑気に鼻歌を歌いながら欄干に手を掛ける。するとちょっとだけ膝を曲げひょいっと飛び上がろうとした。僕はそれに反応し脳無の足を擦り抜けて闇雲くんの足を掴んだ。
A『...邪魔』
パッと視界が切り替わり闇雲くんの姿が遠くに見える。闇雲くんの個性、『クロック』だ。すると脳無は瞬く間に消えていった。どうやらさっきの脳無は闇雲くんの妄想から生まれたものだったらしい。闇雲くんは欄干の上に登り器用に仁王立ちをした。すると太股の内側から一丁の銃を取り出す。近くにいた相澤先生が闇雲くんの手に捕縛器を掛けたが、個性で動きを止められる。闇雲くんは銃をを指しながら明るい声で言った。
A『これはね、睡眠薬を致死量の約3倍詰めた弾丸が入ってるんだ！死ねないなら強制的に眠らせようと思ってね、近くのドラッグストアで何年も掛けて集めてたんだ！』
八百万｢まさか―――｣
A『そう。百ちゃんは察しが良いね。けど大丈夫だよ。数日の間、深い眠りにつくだけだから』
カチャリと安全装置を外し自分の頭に当てる闇雲くん。僕は走り出した。けれどもさっき触れたせいで個性で身体が止まってしまう。皆もそうなっているのか、誰一人として動かない。
A『おやすみ。皆』
緑谷｢闇雲くっ―――｣
パァンッと銃声が鳴り響く。近くにいた相澤先生と僕は飛んで来た血飛沫で赤く染まっていった。闇雲くんの笑い声が辺りに響き、緩んだ仮面と一緒にゆっくりと後ろに倒れていく。
―――此処は8階建て廃墟ビルの屋上だ
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綾瀬凛利(プロフ) - りさん» もう一年が経っておりますがご返信を……シナリオ、そのときそのときで微妙に変えてるので嬉しいです!コメントありがとうございます! (1月10日 1時) (
レス) @page50 id: c6784028ea (このIDを非表示/違反報告)
り - シナリオ凄すぎて映画かと思いました。最高です (2023年1月12日 16時) (レス) @page50 id: 397d18e3a7 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - 猫築かなめさん» コメントありがとうございます。執筆途中、私も少々辛くなる所がありましたが、それでも楽しい作品を書けて満足していたので、それがかなめ様にも伝わっている様でとても嬉しく思います。これからも宜しくお願いします！ (2021年1月15日 20時) (レス) id: e6485dab0e (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 見ていただけないかもしれませんがコメントします、あまり感情が出ない私が見てきたヒロアカの作品の中で一番泣いたり笑ったりできた作品でした、面白く見させてもらいました、これからも他の作品なども頑張って下さい (2021年1月15日 20時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - コメント有難う御座います。私的に最後は結構ベタな展開になってしまったかと思っておりましたが、ご満足頂けたのなら幸いです。月闇の使者様、これからも一緒に執筆活動頑張って行きましょう！ (2020年10月30日 17時) (レス) id: 25de9b7c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾瀬凛利 x他1人 | 作成日時：2020年3月31日 19時
