No.237 ページ37
ASide
一気に空気が静まり返る。俺は地面に腰を下ろし星を見上げた。
A『これは、ある男の子の話だ』
ごくりと息を飲む音が聞こえた。緑谷クンがそうっと俺の隣に座る。
A『ある男の子は、とても幸せな生活をしていた。朝7時に起きて朝ごはんを食べて、絵を描いたり玩具で遊んだりした後お昼ごはんを食べて、家を出て遅くまで遊びに行って、帰って来たら美味しそうなごはんがテーブルの上に並んでいて、お父さんが帰って来て、今日やったことを話して、くしゃって音が鳴るくらい頭を撫でて貰って、家族皆でお夕はんを食べて、あったかいお風呂に入って、あったかい布団の中で寝た。その男の子は個性も凄くて、世に言うチートだった』
俯く光汰くんを見る。やっぱり、昔の俺みたいだ。
A『けど、その幸せは突然壊れていった』
声のトーンを一気に下げ話す。俺は地面につけた手を握りしめた。
A『ある日、男の子は上手く寝付けなくてお母さんとお父さんの部屋に向かったんだ。けれどそこに居たのは最早お母さんでは無い紅に染まった何かだった。男の子は間違って個性を使ってお父さんを殺してしまった。けれど、男の子には二つの個性があって、お母さんを殺したお父さんを生き返らせたんだ。普通は、そのハッピーENDで終わる筈だろう？けどね、残念ながらこの男の子のENDはバットだった』
ガッと音を発てずに拳を地面に打ち付ける。血が滲んで痛い。
A『その男の子の個性は父親譲りだったんだ。で、お父さんはそれに明確な殺意を持って男の子をこき使った。たまには自分の遊び相手としてね。お父さんは敵だった。だから、思考回路をどれだけ巡らせても辿り着くのはムチと飴。9割のムチに1割の飴を与えた。そして、男の子は悪の道に染まった。けれども、男の子は敵になんてなりたくなかった。寧ろ、ヒーローになりたかった。ある日テレビで見たんだ。偉大なヒーロー、オールマイトやエンデヴァーのカッコイイ後ろ姿を。自分もこれだけ強くなったら、新でも地獄にいるお母さんを救えるかなって。けど、もう悪の道に染まった以上、殺しもしている。だからもう後戻りなんて出来ない』
俺は唇を噛んだ。もう、その男の子が心に決めていることを口に出す。
A『だから、お母さんの元へ行くことにしたんだ』
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綾瀬凛利(プロフ) - 柚夜-YUYA-さん» 全然大丈夫ですよ(^O^)あと、続編出たので見てください！！ (2020年3月19日 21時) (
レス) id: 25de9b7c1b (このIDを非表示/違反報告)
柚夜-YUYA- - すみませんf(^_^;私今日卒業式だったんで、普段以上にテンション上がってました(苦笑)。了解しました！待ちます!!!! (2020年3月19日 17時) (レス) id: 1b72090556 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - 柚夜-YUYA-さん» 威勢が良いですねぇ...(遠い目)現在書き溜め20個ぐらい書いたのでそろそろ大丈夫だと思います。ちゃんと更新するのでお待ちを！ (2020年3月19日 11時) (レス) id: 25de9b7c1b (このIDを非表示/違反報告)
柚夜-YUYA- - 楽しみです！頑張って下さい！あァァァァァァ待ちきれねぇ!!!! (2020年3月19日 9時) (レス) id: 1b72090556 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - 柚夜-YUYA-さん» 初コメありがとうございます！これからも柚夜-YUYA-様などの読者様に面白く、はらはらする様な予想外な展開を書ける様に頑張りたいと思います！更新ペースは亀より遅いかもしれないけど、出来るだけ面白く出来る様に頑張りますのでこれからも宜しくお願いします！ (2020年3月18日 22時) (レス) id: 25de9b7c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾瀬凛利 x他1人 | 作成日時：2020年3月9日 22時
