十二夜目*怪奇談会*作者の体験談 ページ12
笛の音が共鳴する。
鴫野｢私達のグループは怖い話をします！｣
｢えー、春菜の怖い話ガチだから嫌だー！｣
｢無理無理無理！｣
鴫野｢大丈夫だって！｣
小学6年生の少女、鴫野春菜はそう元気良く言った。
今日は待ちに待った一泊二日の修学旅行だ。一日目の日中の日程はほぼ終了し、今はお楽しみの夜のレクタイム。
春菜、照屋葵、神里麻紀のチームからは、春菜が体験した怖い話を、物語風に置き換えた物を話すことにした。
電灯を落とし、春菜はこの日の為に用意した黒いノートに書かれた物語を読み上げ、その間に葵と麻紀の二人は音を立てたり、主人公が絶叫するシーンでは、春菜の代わりに何処からともなく叫んだり...まぁ、俗に言う脅かし役だ。
ふっと、電灯が落ちる。
照屋｢皆さん、円になって下さい｣
鴫野｢それでは始めます。...《トラックの衝突音が響く。その日、小学4年生の少女、松村紗耶香は、祖母が働いている喫茶店に遊びに行っていた。》｣
この日の為、2年も前のことを絞って絞って鮮明な記憶で書いたのだ。これは是非とも怖がって欲しい。
ガンッと、葵が壁を叩く音が響く。
鴫野｢《...と、突然背中を押された。急スピードで走るトラックを目前に、身体が斜めに傾く。キィーッと、クラクションの音がした。》｣
｢キャー！！｣
壁の音と同時に、女子の悲鳴が上がる。春菜はグットタイミングで音を発ててくれた葵にウィンクをしようとした。
鴫野｢...？｣
ふと、葵のとなりに立っている男の人が目に入った。
見たことのない、コートを着てレクをしているホールの出入口付近に立っている男の人。深く帽子を被って顔は良く見えない。けれども煙草か何かを吸っているのか、口に何かをくわえていた。
...まぁ、ここのホテルの関係者だろう。
鴫野｢《この時松村はもうすっかり前の出来事は忘れていた。》｣
春菜はそう考えた末前を向き、また話し始めた。すると、先程から自分を囲んで座っていた女の子の一人がキョロキョロと辺りを見回す。そして震えた声で言った。
｢笛の音、しない？｣
その言葉に皆が耳を済ませる。
すると、何処からともなくフゥ〜ッと笛の音が聞こえて来た。
｢｢｢キャアァァァァア！！｣｣｣
先生を含めた老若男女、全員が悲鳴をあげる。春菜は背中に伝わる寒気で
背筋を伸ばしながら、｢もしかして...｣と先程の男の人を見た。
鴫野｢ぃやっ..｣
ふっと男の人が消える。
男の人がくわえていたのは、小さな一本の笛だった。
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おかき(プロフ) - ありがとうございます、楽しみに待っております！ (1月31日 20時) (
レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - おかきさん» コメントありがとうございます！正直もう見てる人いないと思っていたので嬉しい……ぜひ書かせていただきますね！ありがとうございました！ (1月31日 18時) (レス) id: c6784028ea (このIDを非表示/違反報告)
おかき(プロフ) - 作者様の求めている話ではなかったかもしれませんが人怖でした。 (1月30日 18時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
おかき(プロフ) - 今度は私と母しかいなかったのでめっちゃ怖かったです、また向かいのおじさんが連れて行ってくれました。おじいさんは○すぞやお前ら俺の人生奪って楽しいかとか言ってました。この話は未だに怖いです。 (1月30日 18時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
おかき(プロフ) - けど、おじいさんはボケてるのかここは俺の家や！ってずっと言ってました。結局向かいのおじさんがおじいさんを連れて行ってくれました、分かってくれたかなっと思いましたがその人はまた来ました (1月30日 18時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾瀬凛利 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/967fcd0b72/
作成日時：2020年8月27日 22時
