No.59 指輪 ページ9
相澤Side
相澤｢喰っ...！？｣
突然のAさんの言葉に、思わず背筋を伸ばす。
周りに人がいないだけマシだ。もしもいたら確実に大変なことになっていただろう。援交ぐらいには見られてしまう。見た目的に。
相澤｢いや流石に喰うことなんて...｣
A『でも俺消太さんのこと案外好いてますし...これで身体の相性までバッチリだったら最高だと思うんですよね！』
相澤｢堪ったもんじゃないですよ...｣
そう言い溜息をつく。なんなんだこの人は。精神ソッチ方面に興味津々の中二かよ。
するとAさんは絡んだ方の腕をグッと腕を引き、顔を思いっきり近付けた。額にかかるAさんの息に鼓動が高まる。
A『ね、消太さん。...シましょう？』
相澤｢っ...｣
流石、恋愛経験が豊富なイケメンである。
取り合えずこの状況をどうにかしたいと、俺は全力で首を縦に振った。｢じゃ、帰りにホテル行きましょ｣と言われ、肩を下げる。
果たして、そこで俺は抱かれるのか抱くのか...いや、そういう問題じゃねぇんだよ！！
指を絡めたまま、Aさんは俺から離れて目の前に咲いた桜の木を指差した。
先程から気になってはいたのだが、なんせこの人のせいでろくに見れていない。
A『この桜、綺麗でしょう？』
そう言うAさんの指の先の物を見る。
綺麗な桃色の花弁に、鮮やかな焦げ茶色の木目。妙な光を放っているのか、はたまた俺の幻覚なのか、周りは青い光に包まれている様に思えた。
ほうっと、思わず見惚れる。綺麗な桜だ。この季節にはもう枯れていると思っていたのだが、まだ残っていたのもあるらしい。
A『この桜、暖かくても冷たくても気まぐれで咲くんですよ。まるで、何かを予言してるみたいに。昔は良く見に来てたんですけど...』
相澤｢...Aさん、花好きなんですか？｣
A『いや、別に大好きって訳じゃないですけど...ほら、俺の従兄弟の闇雲晴って子がいるでしょ？その子が花屋を営んでるんです。だからちょっとした知識として頭にインプットしてるんですよ』
驚いた。まさか、あの軽く脅して来た闇雲さんが花屋を営んでいるなんて。...やはり従兄弟でも少しは似るものなのだろか。
A『あっ...』
そう考えていると、突然、カランッと何かが落ちる音がした。それはAさんの首元から落ちた様で、足元に転がって来たそれを拾い上げる。
相澤｢...？｣
転がっていたのは、ネックレスに繋がれた銀色に輝く一つの指輪だった。
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綾瀬凛利(プロフ) - 金木犀さん» わわわわ久しぶりに開いたらコメントが来てた...返信遅れてごめんなさい。ありがとうございます！楽しんで頂けたなら光栄です！ちょくちょくですが更新をしていきますのでこれからもよろしくおねがいします！ (2022年2月11日 0時) (
レス) id: a1fcb849ff (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 面白くて一気に読んでしまいました。素敵な投稿ありがとうございます (2022年1月19日 23時) (レス) @page43 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - ナビィさん» ゾーン！！？ちょっ、見て来ます(( (2021年4月6日 18時) (レス) id: a1fcb849ff (このIDを非表示/違反報告)
ナビィ(プロフ) - 綾瀬凛利さん» 注目順で上から見てると綾瀬凜利さんの作品並んでるゾーンあるんでそこでですよー。素敵でした！ (2021年4月6日 16時) (レス) id: 8e0d72a18f (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - ナビィさん» コメントありがとうございます！ドラマとかシんだ後ホンッッット回想シーンとか出てこないで欲しい。リビングが洪水する(大事件) てか見つけるの大変なのに結構見てるのスゴイですね、ありがとうございますっっ(土下座) (2021年4月5日 23時) (レス) id: a1fcb849ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾瀬凛利 x他2人 | 作成日時：2020年12月7日 17時
