No.2 回らない寿司屋 ページ2
ASide
相澤｢そういえば闇雲｣
A『はい？』
相澤｢お前名字どうするんだ？校長が何回も聞いてきて五月蝿い｣
A『あー...』
そう相澤先生に聞かれ考え込む。
俺が母さんと会う前、校長が病院に来た時に｢名字を千代若に変えたい｣とお願いしたのだ。あの時の俺、グッジョブ！
正直名字は今直ぐにでも変えたい程嫌っている。だってめっちゃ厨二病っぽいし、俺の名字は父さんから貰ったものだと考えると吐き気がする。あんな奴とは例え血が繋がっていたとしても一緒にされたくない。
一応選択肢は3つある。そのまま｢闇雲｣でいくか、｢千代若｣にするか、それとも一応義理の親子の相澤先生から貰って｢相澤｣でいくか。
いや、でも相澤だと緑谷クンが｢相澤くん！｣って笑顔で呼びそうだから辞めとこう。もしもそれが起こったら相澤先生が凄い顔で見てくると思う。
それに千代若にしたいなって思ってたけど、そうなると俺席変わるよな。一番後ろから中間ら辺まで...うわぁ絶対ヤダ。絶対後ろが良い。百ちゃんの後ろと轟くんの隣...隣ではないけど隣が良い。美男美女に囲まれたい。まぁこのクラス顔面偏差値高いから何処行っても美男美女に囲まれるけど。
...そう考えたら俺の顔ブスに見えてきたな。うわぁ俺だけが足引っ張って顔面偏差値下げて行きそうで怖くなってきた。そうなったら絶対泣くな俺。
A『今のままで良いです...』
相澤｢なんか急に元気無くなったな｣
A『いや、もうなんか...俺って皆に比べたらブスだなぁって思って...悲しいなぁ...あれ、目から塩水が流れて来た...なんで？』
相澤｢それは涙だ。てかお前普通にイケメンだろ｣
そう言いながら親切なことにハンカチを渡して来る相澤先生。優しいね。
A『イケメンだなんて滅相もない。それは俺の母さんですよ。俺の母さんいわゆるイケメンですし』
相澤｢お前もイケメンだろ。てか憂さんはイケメンというより可愛いの言葉が合ってる気がするが｣
真顔で言う相澤先生に恐怖を憶えながらも机に顎を乗せダラッとしながら考える。
...そっか。相澤先生知らないもんな。
A『それは『反転』の個性使って女の姿になってる母さんのことでしょ？俺が言ってるのは素の男の姿になってる母さんのことですよ』
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作者名：綾瀬凛利 x他1人 | 作成日時：2020年4月16日 20時
