転生したら神様になった件【gnsn】 (ページ1)

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◆転生したら神様になった件ページ1

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見渡す限り草が生い茂る場所にたった今目覚めた私が最初に発した言葉は『何処？』と不安な気持ちを込めた言葉だった。

不意に頭が痛む。──そう言えば私、トラックに引かれて死んだはず…と過去を思い返すと同時に呼び覚まされる生々しい血液とそこに横たわる私。トラックに引かれた私が無傷で此処に居るのは何故？しかも知らぬ場所に放置されているのは何故？

その思考を見計らっていたかなように脳裏に過ぎる。私は転生したんだ、と。"あなたは神に選ばれし者""世界に平穏を齎す存在となれ"。意味が分からない。だけど奇跡的に神とやらに一目置いて貰って無ければ此処に生きる事無く地獄でも天国にでも送られて居たのだろうか。

そんな事は良い。私はこの世界に来たからには平和に自由に過ごしたい。座っていたその場から立ち上がると再度脳裏に過ぎる"あなたの力でこの世に平穏を齎すこと""危険分子を取り除くことがあなたの使命、生きる意味"と言う。煩い、話し掛けないでと言えば過ぎる声も静かになる。

生憎私はそう言うのには興味が無い。世界が助けを求めている？私にとっては関係の無い事。神が都合の良いように私を選んで勝手にこの世界に放り込んだのだから、私が何をしようが関係の無い。トラックに引かれて死んだ時点で私の死は確実だったのだから、そこで私の人生は終わりを迎える筈だった。なのに蘇った。勝手に転生させたのだから勝手に過ごさせて欲しい。嫌だと言うなら殺して他の者に任せれば良いと断言する。

声はまた脳に過ぎる。"─────ならば自由にすると良い""

近くに川が見えたので近くに近寄ると、転生前とは大きく違う薄い桃色をベースとした服装にストレートな白い長い髪。そして私の胸元に首から垂れ下がるチェスの駒。余りの美貌に呆然と立ち竦むも、先ずはこの世界の現状を知るべく知らぬ道を歩もうとする。

─────────聞こえるなら答えて。
そう言えばまた脳裏に"なんでしょう"と過ぎる不思議な声。

────────この世界の原理、摂理。現状や私の身分について事細かく教えて。そしたら消えて
…"仰せのままに。この幻想世界【テイワット】について、私から言える事をお教えしましょう。"

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