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「これ、宜しくお願いしますね。」
私に与えられた部下である黒服の1人、槙野楓に荷物を渡し、私は首領からの狙撃銃を受け取った。
彼はニッコリとしてテキパキと動いている。
「Aさん流石ですねー!うんうん、僕も見習わないとね!」
「そんな事ないですよ、楓もとてもよく働いています。」
「そお?僕なんてまだまだ、異能も弱いしね。もっと磨かないと!」
彼は正真正銘の男子であるが、スリットの入ったタイトスカートを履き、フリルの付いたブラウスにオシャレなブレザーを合わせて着ている。俗に言う、「男の娘」だ。
元々メイドとしての私によく懐いてくれていたが、今は上司としての私にも親しく接してくれており、森さんの人選にはとても感謝している。
ワインレッドの髪に金色の瞳が可愛らしい、15才の楓は、現在、ポートマフィア幹部最少年記録を破るべく日々精進している。
彼の体術には、私も関心を持っており、太宰様と言うよりも、中也様に近い印象だ。ポートマフィア幹部最少年……は難しいかもしれないが、しっかりと積み重ねていけば五大幹部も夢ではないだろう。慕ってもらっている此方としても、育ててあげたいという気持ちも感じており、可愛い部下である。
「ねえ、Aさんはさ、首領とはどういう関係?」
「…昔からお世話になっている方よ。今は私の上司ですね。それがどうか致しましたか?」
「別にぃ、首領がやけにAさんのこと大好きだなぁって思ってね〜!この前は食事に誘われたんでしょ?俺、知ってるもんね。」
「あら、楓?貴方にもその事は教えていないというのに………どうして存じているのですか?」
楓は妙に私の周りに詳しいと思っていたが、そんなことまで知っているなんて、この子の情報網は計り知れないと再度感心する。
「で?Aさんは首領の事どう思ってるの?」
「どうって……頼れる首領…私の大切な方ですよ。」
「へー!それって首領の事好きって事?」
数秒、私たちの間に沈黙が続いた。好き?ああ、部下としてか。と結論が付くまで3秒ほどだっただろうか。
「……………まさかぁ。」
「えー!首領は絶対Aさんのこと好きだよ!」
「嬉しい限りです。」
「違う違う!女性としてだよ!」
「まさか。彼は幼女趣味ですよ。」
なんでわからないかなぁ、と楓は頭を抱える。わからないも何も、彼は幼女趣味だ。私など眼中にないだろう。楓は納得がいかないと言う風にして、拗ねてしまった。
「もー!次の食事は絶対断らないでね!じゃ、後は頑張ってね!」
「はい、勿論ですよ。」
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だるま - 坂竹会長さん» 毎回ありがとうございます!ストーカーだなんて、全然気にしてませんし、むしろ助かっています。本当にありがとうございます、紙、があっています。お手数お掛けしました。 (2019年5月8日 20時) (レス) id: 64290f9481 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 14.ページ31、髪になっていますが、紙ではないのでしょうか?紙を破ろうとしているシーンです。後、なんか…そろそろしつこすぎなストーカー感が滲みでてますがすみません(笑)ちょうど2度見してて気づきました。 失礼しました・д#;; (2019年5月5日 15時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒だるま - 坂竹会長さん» ごめんなさい分かりません…ネットに疎いもので…こちらでも努力します。コメント蘭ですので、私への返信は結構です。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: 82922559a0 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 外部コンテンツを表示というところでしょうか………??すみません!!本当にポンコツで……。機種の問題もあるのでしょうか…??((今3DSでコメうっているのですが…(((殴蹴すみません……!みれなかったらしょうがないので、、、すみません!! (2019年1月9日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒だるま - 坂竹会長さん» 表示というところを押すと見れます。説明不足ですみません (2019年1月9日 1時) (レス) id: 2fc730875e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒だるま | 作成日時:2018年11月2日 12時