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手を握られたまま歩き続ける。
「どこ行くの？」
『どこ行く？』
「決めてないの？」
『お前をを連れ出せればいいなって…
それしか考えてなかった』
さらっと答える拓弥くんの首筋は
少し赤くなっているように見える。
外は寒いのに私の頬も熱を持っていた。
『とりあえずファミレスでも、入りますか』
と言って２人で入ったファミレスは
夕食の時間を過ぎていたためか人が少なかった。
『そういえばお前いくつ？』
なんとなく避けてきた話題を率直に聞かれる。
「２３だよ」
『え……』
固まる拓弥くん。
「ん？拓弥くんは？」
『俺２１』
「年下なんだね！」
『年下は対象外？』
「ううん。そんなことないよ」
『年下だと弟とか思ってる？』
「ぜーんぜん。一人の男にしか見えません」
『じゃあ少しは俺のこと意識してくれてるんだ？』
不安な表情から打って変わって嬉しそうな顔。
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作者名：涼
| 作成日時：2016年2月11日 14時
