【刀剣乱舞】個性的な弟【短編集】

無関心だった弟達 ページ6

鶴丸side




貴「いつかこの肉、何肉か聞くからな？」



鶴丸「好きにしろ、絶対教えない」




　俺がそう言うと、Aは少しムッとした表情で料理を再開した。




　その肉は俺達の肉ってバラしたら、君は驚くだろうか。


　血なんて直ぐに消化される。その人の一部に成らないと意味が無い。


　君が料理を始めて数年は経つから、いい加減一部に成っているだろう。




鶴丸「気付かない君も君だな」


貴「…え？何、肉の事？」



鶴丸「……半分正解」


鶯丸「あまり言うとバレるぞ。その位で止めておけ」


鶴丸「分かってるさ…」




　少し肉が付く位の体型を維持するのは難しい。


　その肉を切るのも痛い。鶯丸も同じだろうけど。


　でも、之が君に対する愛情表現なんだ、



　無関心を装った、君にだけに捧ぐ歪な愛情＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。


＿＿＿＿＿＿＿＿
鶯丸side




鶯丸「あまり言うとバレるぞ。その位で止めておけ」




　…なんて嘘。本当は気付いて欲しい、分かって欲しい…。


　無関心な奴なんてAは思って居るらしいが、本当は真逆。



　好きで好きで堪らない。切った腹からは血が溢れて来るが、Aの一部に成るなら少しも痛くない。




鶯丸「鎖でも有れば繋ぎ止められるのか…？」


鶴丸「鎖は鎖でも食物連鎖だな」


貴「……？」




　Aが俺の知らない誰かと居るだけでどす黒い、醜すぎる感情が体に収まらない位湧き出る。



　だが、俺達は之を何と呼ぶのかは知らない。Aより年下だから、その分知識に差が出てしまう。




鶴丸/鶯丸「「A、ずっと此処に居るよな…？」」


貴「んぁ？急に何ー？」




　拒否権なんて無い、この感情が何か知るまでは傍に居てもらう。


　逃げようとしたら…きっと、その細い足が無くなだろうる。



　何、心配する事は無い、姉の面倒を見るのも弟の役目だ。

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