拾漆話 ページ19
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「あのシロは俺たち生徒を殺すのが目的じゃない、生きてるからこそ殺せんせーの集中を削げるんだ。原さんも一見超危険だけどイトナの攻撃の的になる事はないし…たとえ下に落ちても殺せんせーは見捨てないのは体験済み」
…確かにね。
考えた方自体は甘いけど着眼点は似てる。原さんのことに関してはちょっと違うけど。
赤羽くんはあくまで殺さないって確信を持った判断で寺坂くんにこの指示を出してる。私だったら違う指示を出すんだろうなぁ。
だってこの爆破でも何人かを殺す気だったことは事実だし、生徒はこんなにいるんだから。
ちょっとぐらい減っても絶対に1人は生きてるんだから構わないって考えかな。
まー、こんなの考えたってなんの意味もないけど。
「だから寺坂にも言っといたよ。
気絶する程度の触手は喰らうけど、逆に言えばスピードもパワーもその程度。死ぬ気で喰らいつけって」
赤羽くんがそう言うのを聞きながらも下を見ると丁度、鳩尾辺りに触手を喰らう寺坂くんの姿が見えた。
「よく耐えたねぇ、ではイトナもう1発あげなさい。背後のタコに気をつけながら、」
そう言うシロの声を遮ったのは可愛らしいくしゃみの音だった。
その音の元を見てみると堀部くん。
「すごいねぇ、赤羽くん。よくこんなことを思いついたね」
「それを分かる石川ちゃんも中々だと思うけどね、どーせ最初から分かってたでしょ」
「…うーん、どうかな」
肯定も否定もせずに曖昧に笑って誤魔化す。そうしちゃえば、色々と楽なんだよねー。
「イトナに一瞬でも隙を作れば、原さんはタコが勝手に助けてくれる」
そう言いながら赤羽くんは指揮官のように無事な皆にハンドサインで指示を出す。
「吉田、村松！！
おまえらは飛び降りれんだろ、そこから！！」
「はァ！？」
「水だよ、水！！デケーの頼むぜ！！」
「しょーがねーなぁ…」
…何かと言って寺坂くんも仲間からの人望は厚いよね。タイプは違えどリーダーシップは兼ね備えてるんだから。
「殺せんせーと弱点一緒なんだよね、じゃあ同じことをやり返せばいいわけだ」
その瞬間に皆がプールに飛び込む。
……なぜか一段と大きな音も聞こえたけど。いやいや、まさかねぇ。
確認を込めて水しぶきが収まると共に目を下に向けると砂色が見えた。
…
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あやねっち - 台詞の隣に名前を書いてください誰が言ってるかわかんないです (2020年4月20日 15時) (
レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
カノ(プロフ) - ReｰLさん» ありがとうございます！更新頑張らせて頂きます！ (2019年12月21日 14時) (レス) id: 272a605e22 (このIDを非表示/違反報告)
ReｰL(プロフ) - ば、番外編...どっちも好き...更新頑張ってください！！通知来たら飛んで来ます！ (2019年12月21日 0時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
カノ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！そう言って頂き、とても嬉しいです！これからも更新していきますので、よろしくお願いします！！ (2019年12月18日 21時) (レス) id: 272a605e22 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 文章がとても読みやすい…!続きがどんどん気になります ! (2019年12月17日 21時) (レス) id: 72fefee69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カノ | 作成日時：2019年12月7日 12時
