無個性の妹【ヒロアカ】【歌い手】 (ページ11)

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Part4 ページ11

葵side

「うっせぇなぁ！葵に拒否られてる事くらい気づけよ！お前の所為で葵は心に傷を負ってんだよ！なのに今更葵を返せなんかそんな都合いい話、あんのかよ！」

そらるが、そう言ってデクを殴った。
その時、怒りのまま個性を使ってデクを殴ろうとしたのを、無理やり止めていたので、そらるの手は血だらけになっていた。

「ぁお……「そらる！」ぇ……？」

私は慌てて、デクを押し退けてそらるに駆け寄った。
そらるは俯いてて、そして、震える声で言った。

「ごめん……」
「大丈夫、大丈夫だから、落ち込まないで」

私はそらるに個性を使った。
そらるは水色と緑の光に包まれた。

「デク、帰って……」
「え？葵も、帰……」
「帰って！！あんな家、戻りたくない！いっつもいっつもデクデクデクデク！私のことなんて見てくれないのに、今更気づいても遅いんだよ！私には私を見てくれる仲間がいる！家族がいる！あんな生き地獄みたいなところになんて、戻りたくない！！」

そう言って、俯いて涙を隠していると、知らない人の声が聞こえた。

「おい、そこの緑以外のやつ、ちょっと良いか？」

その人はよろよろの服を着ていて、髪も無造作に伸ばしている。
皆は私を守ろうと、男の人の前に立ちはだかる。
けど、私はそれを制止する。

「何のご用ですか？

イレイザーヘッド」