岡崎のぷりんせす

声2 ページ39

としみつ目線

Aがコンビニに行った。

スイーツを買ってくるらしい。

きっとその場にいたくないから外に出るための口実だろう。

誰でもわかる重い空気だ。

理由はりょうが怒っているから。

口火を切ったのはてつや。

てつや「なんでみんなこんな静かなの？｣

馬鹿か。

りょう「気づかなかったの？馬鹿？｣

虫眼鏡「僕そこにいなかったから知らないんだよね｣

としみつ「明日Aが遊びに行くんだとよ｣

虫眼鏡「誰と？｣

てつや「昔の友達だってー｣

虫眼鏡「男？女？｣

としみつ「しんね｣

りょう「Aって遊ぶ時は絶対誰か教えてくれる。｣

虫眼鏡「つまり？｣

りょう「言えない相手ってことだよ｣

てつや「と言いますと？｣

りょう「この前のクイズで元彼何人って言った？｣

「「「あっ！！！｣｣｣

てつや「元彼かあ！！｣

としみつ「YouTuber？｣

りょう「うん｣

虫眼鏡「てか言っていいの？｣

りょう「多分いいでしょ。でも教えたことはAには言わないで｣

「「「わかった｣｣｣

てつや「んで誰？｣

りょう「ノーブランドのKOHEY｣

てつや「あーーーー｣

虫眼鏡「チャラいね｣

としみつ「それに会いに行くってこと？｣

りょう「多分ね｣

てつや「そもそもなんで別れた？｣

りょう「KOHEYくんの家に遊びに行ったら女の子連れ込んでてキスしてたんだって。それを見ちゃったAがショック受けて別れたらしい。相手は別れたくないって言ってたけど｣

てつや「なんで言わなかったんだろ｣

虫眼鏡「邪魔するからでしょ！｣

としみつ「それで？それを知ってどうする？止めるのか？｣

りょう「止めたいのは山々だけど｣

虫眼鏡「嘘をついてることをAちゃんに突きつけるのは……｣

てつや「……できねえな｣

虫眼鏡「まあ今回限りだと思うし……遊びに行かせてあげるのが僕は正解だと思うよ｣

てつや「俺はなんにも言わないよ｣

としみつ「俺も｣

りょう「……俺はなんか言うかも知んないから帰る｣

虫眼鏡「りょうくん……｣

ｶﾞﾁｬ

「ただいまー｣

りょう「あっ｣

「りょうくん帰るの？｣

りょう「うん、バイバイ｣ﾆｺｯ

「バイバーイ｣ﾆｺｯ

2人は作り笑いを浮かべた。

そのままりょうは家に帰っていった。

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