病は治ったはずなのに【イゾウ】 (ページ32)

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確認ページ32

※ピンク注意(直接的な表現はあまり無いです)

Aは風呂で噛まれたところを泣きながら擦った。

噛まれたのは気持ち悪いし、これを相談できたはずのイゾウは恐ろしかった。
絶望を見たような目で、怒りと殺意が混ざったようにAには見えた。

真っ赤に跡がつくほどに擦った。そして久々にイゾウが用意した服以外の衣類を身につける。自分で選ぶのは大変に感じて、今までどれだけイゾウに頼りきりだったかを痛感していた。

「A…いるか？」

『イゾウさん…』

イゾウの顔は元に戻っていて、Aの涙腺がまた緩んだ。
それを見逃さなかったイゾウは、敷きっぱなしでぐちゃぐちゃになった布団にAを転がした。

「…わからなかった」

『な、何が…？』

「どこを触られたのか」

『首噛まれただけだよ…変な癖、ほんとやめてほしい』

イゾウは真っ赤に擦った跡がある噛み跡をひと撫でした。すると歯の跡一つ一つにキスを落として、最後になぞるように舐めとった。

『くすぐったい…』

「我慢してくれ」

Aの服に指をかけて腹が見えるように捲った。そしてそのまま脱がせて、身体の至るところに優しく口付けた。

「どこ触られたかわからないんだ…だから」

『だから…？』

イゾウは着物の帯を片手で解いた。Aに覆い被さると、切なそうな表情で目を見つめた。

「全部、確認する」

普段ならAは恥ずかしくて全力で拒否してたはずだ。しかしあまりにイゾウが哀しそうにするのでAは何も言えず身を委ねるだけだった。

「A、俺のことを…離さないでいてくれよ」

終始寂しそうなイゾウは、先程まで人を殺めていたとは思えないほど優しくAの頬を撫でた。Aはそれにすり寄って応えた。

イゾウは満足そうに口角を上げると、またAの身体に大きな手を這わせた。