相談 ページ24
『…ということがあったんだよね』
「なるほどな…流石にやりすぎだとは思うけどな」
数日後、ログは元から別な所を指していたし、なによりつまらないのでさっさと出発したモビーでAはビスタと話していた。
「俺から何か言うか？」
『ん〜…それで解決になるならお願いしたいけど…』
「どうだろうな。言ってみる価値はあると思うが」
ビスタの部屋でお茶を飲みながら悩むA。先日のイゾウの行動の束縛はやはり理解に苦しんだ。
「Aがそんな暗い顔する必要はない。できる限りのことはする」
『ありがとう』
「ただし、イゾウの気持ちも汲んでやれよ？愛するAに何かあったらと不安で仕方ないんだ。熱を出したのがキッカケでAにちゃんと甘えられるようになったから、離れるのが余計怖いんだろう」
『そうだね、私ももう少し考えてみるよ。相談乗ってくれてありがとう』
お茶を飲み干してAは部屋を出た。
そして夜ご飯。気が向いた人が食堂に集って肉を頬張る。適当な時間に勝手に食べる人もいるので、席はいつもいくつか空いている。
「イゾウ、隣いいか？」
「おう」
Aの隣にいたイゾウに声をかけてビスタは座った。そして鶏肉を食べながら適当に話をしている。
『少し外すね』
まだビスタは食べている。他人の食事中に理由を言わず席を外すときはトイレに行くのだとイゾウは知っている。だから特に気にすることなく送り出した。
Aは皿を下げたついでにトイレに行くふりをした。ビスタが話してくれるだろうと思って当事者の自分は抜けたのだ。適当に時間を潰してまた戻ろうと、甲板に出た。
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作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年8月6日 18時
