神器 ページ8
ついに、ついに、私たちは念願のアレを食堂に設置した。
「す〜ずし〜！！」
『ふぁぁ…ヒーリング効果アリですな…』
この真夏の太陽がギンギラギンの島、だからこそ暑さ対策は世界の最先端を行っている。
白ひげ海賊団はエアコンを手に入れた。
「さいっこう…」
アトモスさんが床にうつ伏せでへばっている。顔は溶けているように見えるほど幸せそう。
『背中乗せて〜』
「おーう」
背中に乗るとダイレクトに風が当たって涼しい。でも目が乾く、とっても。
それでもこんなに極楽な夏気候を過ごしたことなんてなくて、みんな食堂に大集結して恋でもしてんのかってくらいの幸せオーラを放っている。
「動きたいんだが…降りれるか？」
『相分かった』
頑張ってのそのそ降りた。アトモスさんが立ち去った時、外から買い出しをしていた人たちが入ってきた。
「うっっっわ涼し！！！」
「冷蔵庫要らずだな！」
「んな訳ねーだろ」
料理中の皆様も明らかに汗を拭う回数が減っている。
なんだろ、みんなのお顔が輝いて見える。
「うわ、目薬」
『あ、ブレンハイムさんは大変だね。これどーぞ』
「おう、ありがと……すっげぇスースーする！！！」
身長的に顔に風が当たるらしく大変そうだ。
「クッソ………騙された」
『なんで？！目薬あげたじゃん！』
「俺はしみんの苦手なんだよ！！！」
『ワガママ！』
後日、白ひげ海賊団はほとんどが風邪をひくという大失態。テンションが上がって食堂で雑魚寝するからだよ皆さん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 64人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年6月21日 8時
