また来れた ページ38
飛び起きた。現実には似つかない明るい花火が上がっているのに気がついたから。
『え…？都…？』
そう、ここは紛れもなく花の都で。やぐらに太鼓が、そして遠くには肉の山が見えた。
肉で隠れているが伸びた手が見えた。包帯が巻いてあって、全部終わっているのがわかった。
「すみません！」
『…はい？』
その手をルフィを認識したとほぼ同時に話しかけられた。そしてその姿を見て涙が頬を伝った。
「お兄様をご存知ですか？」
『はい…とても…！』
お菊ちゃんだった。背中に手をまわして手拭いを貸してくれる。
「やはり…お兄様からあなたへ、伝言を受け取っています。」
『イゾウさんから…？』
今流れている涙の理由はわからない。イゾウさんが居ない事実に対してなのか、イゾウさんに沢山助けられたのに何も知らずに騒いでいるルフィへの怒りなのか、わからない。
私が迷っているのに、お菊ちゃんは真剣な顔で私の涙を拭いながらまっすぐ目を見てくれる。
「お兄様が…あなたが幸せになるまで待ってる。…と。」
『私の、幸せには…イゾウさんが必要なのに…！！なんでそんなこと！！！』
もう一周回ってイゾウさんにも怒りが湧いてきた。連れて行くという約束を破られたこと、私の中でのイゾウさんの存在を小さく見られていたこと…
「お兄様、幸せだったと呟いていました。愛する人ができたんだ…と戦の直前に話してくださいました。」
『そう…』
「それがあなただったんですね。どうりで…」
ふわっと風が吹いた。桜が舞って思わず目を瞑ると開かなくなった。
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はなやぎ(プロフ) - りかさん» えっ、すっごい嬉しいです！お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (7月25日 22時) (
レス) @page18 id: bc10c687fc (このIDを非表示/違反報告)
りか - 一気に読んじゃうほど面白かったですー！ただの愛されじゃないのめっちゃリアルで怖いけど面白かったですよ (7月25日 20時) (レス) @page4 id: 05d2025b41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年5月18日 0時
