退院しました ページ37
もう何もわからなくて、少し期待して目を開けて、絶望を数日繰り返した。
人間は死にそうって思っても案外タフで、体は健康を取り戻したので退院することになった。
死んだらまたイゾウさんに会えたかもしれないのに、残念。
「もう1人で大丈夫そう？」
『うん、ありがとう。』
母が実家に帰っていった。またこれからは1人の普通の暮らしが戻ってくる。
大丈夫なんて嘘に決まってる。イゾウさんが居なくなった私は、何をどうして生きていけばいいの。何のために生きていけばいいの。
自分の部屋に戻ったらベッドにはONE PIECEの漫画が無造作に置いてあって、開いてしまった。
もしかしたら私がイゾウさんに会ったことで、何か変わっているかもしれないと思った。
『イゾウさん…だ…』
その姿を見るだけでも辛かった。そして現実は非情で、何も結末は変わらなかった。
良い加減死のうという考えがよぎった。
台所で丁寧に片付けてあった包丁を手に取る。これでイゾウさんに会えるなら、それでいい。
『なん…でよっ！！！止まれ、止まって…！』
手が震えてダメだった。私の身体が、死を拒絶している。
そんな自分に嫌気が刺した瞬間、フッと気を失った。
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はなやぎ(プロフ) - りかさん» えっ、すっごい嬉しいです！お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (7月25日 22時) (
レス) @page18 id: bc10c687fc (このIDを非表示/違反報告)
りか - 一気に読んじゃうほど面白かったですー！ただの愛されじゃないのめっちゃリアルで怖いけど面白かったですよ (7月25日 20時) (レス) @page4 id: 05d2025b41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年5月18日 0時
