やめたい ページ36
目覚めても、そこは変わらず真っ白な病院で諦めにも近い感情が出てきた。
頭が覚醒してから母から状況を聞いた。
母が用があって私に電話をかけたが出なかったらしい。何度掛け直しても出ないし、メッセージも未読なので不安となって救急隊に確認を要請したとのこと。
救急隊が到着した時、私は高熱で倒れていて意識が無かったので即刻入院。熱のせいで脳にダメージが溜まっていたが、なんとか生還したという状況だった。
心底どうでもいい。
母は私が目覚めたので安心して仕事に向かった。1人は寂しい。ずっとイゾウさんといたから余計に。
「やっほ。大丈夫？」
『…久しぶりだね。』
友達が訪ねてきた。何も考えられずぼーっと過ごしていたら、思っていたより時間が過ぎていたらしい。
「びっくりしたんだから、無理しないでよ。」
『ごめん、わざわざありがとう。』
「なんか…何があったかとかわからないけどさ、私にできることがあればなんだってするから…居なくならないでね。」
また、まただよ。イゾウさんに言われた言葉。イゾウさんが愛していると伝えてくれた時の言葉。
もう、涙なんて出なかった。どんどんとわからなくなっていく。自分のことも、感情も。
「じゃ、もう時間だし行くね。」
待ってるよ、って言ってくれて。その優しさに戻ってきて初めての笑顔が浮かんだ。
でも友達だってイゾウさんの代わりになってくれるわけじゃなくて、イゾウさんに会いたくて死にそうだ。
『大好きだよ…どこに、いるの…！』
連れて行ってと頼んだのに。受け入れてくれたのに。
イゾウさんは今何をしているんだろう。探していてくれているかな、泣いてくれているかな。それとも…
生きるの、やめたいなぁ…
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はなやぎ(プロフ) - りかさん» えっ、すっごい嬉しいです！お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (7月25日 22時) (
レス) @page18 id: bc10c687fc (このIDを非表示/違反報告)
りか - 一気に読んじゃうほど面白かったですー！ただの愛されじゃないのめっちゃリアルで怖いけど面白かったですよ (7月25日 20時) (レス) @page4 id: 05d2025b41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年5月18日 0時
