絶望 ページ35
やっと身体の冷えが内側から消えていく感覚がした。そしてきっと心配しているイゾウさんに大丈夫と伝えなければと目を開ける。
『…！！』
どこ、ここ。
目に入ったのは白くて光が反射する天井。腕もなんか痛いと思ったら管が繋がれている。
『戻って、きてっ…』
端的に言うと絶望した。
愛するイゾウさんは側にいなくて、今までの生活は現実ではなかったんだと言われた気がした。
身体を起こしてベッドに伸びている自分の脚に感じるわずかな温もりを見ると、母が座って寝ていた。
ああ、ここは病院だ。
『お母さん…？』
「…っ！A！A、起きた？！」
きつく抱きしめられた。すごく安心する腕だった。
「待ってた…良かったぁ…！！」
『ごめん…ごめんなさい…』
イゾウさんが居ない現実が辛くて、でも母が甘えさせてくれると思って、涙が止まらなくなった。
お互い泣きじゃくって涙が枯れた。すると泣き疲れてというわけではないが眠くなってきた。
寝たらまたイゾウさんに会えるかな。
そう思って目を閉じる。すると頭を優しく撫でられた。
「おやすみ、愛してる。」
言われたことがある。イゾウさんからの言葉だった。枯れたはずの涙が目を閉じているのにジワリと溢れてきた。
普段そんなこと言わないのにずるい。思い出してしまうからやめてほしかった。
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はなやぎ(プロフ) - りかさん» えっ、すっごい嬉しいです！お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (7月25日 22時) (
レス) @page18 id: bc10c687fc (このIDを非表示/違反報告)
りか - 一気に読んじゃうほど面白かったですー！ただの愛されじゃないのめっちゃリアルで怖いけど面白かったですよ (7月25日 20時) (レス) @page4 id: 05d2025b41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年5月18日 0時
