つら… ページ25
それから私は傷が原因で高めの熱を出してしまった。ナースさん方の配慮なのかわからない配慮によりイゾウさんの部屋で1人寝込んでいる。
「ちょっとごめんな。おでこのタオル替えるぞ。」
嘘です、イゾウさんが隣にいてくれるので1人ではありません。
流石に包帯を替えるときとかはナースさんが来てくれるが、それ以外はイゾウさんがずっとついていてくれる。
『ごめんなさい…』
「何言ってる、俺にとっても大切な体なんだ…早く元気な姿を見せてくれよ。」
『承知です…イテテテテ…』
少し体を起こすと傷が痛む。
「あんま動くな、絶対安静だ。」
『その優しさに惚れちゃう…』
「もっと惚れてくれれば良いんだがな。」
『わ、熱上がる…』
微笑みながら返事をしてくれる。イゾウさんに濡らして絞ったタオルをおでこに乗せてもらうと、一気に身体が楽になった。
『ありがとう。』
「どういたしまして。辛そうだな…」
頬に手を置かれ、眉を八の字にして心配そうに見つめられた。
「悪かった、守れなくて。」
『守ってくれたじゃないですか。それに私が戦えないのが悪いんです。』
「いや…」
私の顔からスッと離れて指を絡ませてきた。
「Aには血の流れる現場を知ってほしくなかったんだ…俺らの汚れた手を見られたくなかったし、痛い思いなんてしないで生きてほしかった。」
平凡の真似事でもな、と辛そうに言われる。
『綺麗ですよ…私が大好きなイゾウさんは汚れていてもそれすら綺麗です。それごと大好きなんです。』
今度は私が微笑んで返した。イゾウさんはいつでも、どんな時でも美しいから。
「…ありがとう。」
『いーえ…』
頭を撫でられて瞼が落ちてきた。そのまま意識が無くなる寸前。
「できることならなんだってするから…居なくならないでくれよ、A。」
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はなやぎ(プロフ) - りかさん» えっ、すっごい嬉しいです！お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (7月25日 22時) (
レス) @page18 id: bc10c687fc (このIDを非表示/違反報告)
りか - 一気に読んじゃうほど面白かったですー！ただの愛されじゃないのめっちゃリアルで怖いけど面白かったですよ (7月25日 20時) (レス) @page4 id: 05d2025b41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年5月18日 0時
