生活ってどうしてたっけ…？ ページ18
私はマルコさんに見捨てられてから、イゾウさんが怖くてちょっとだけ離れた。
「結構傷つく…」
『う…ごめんなさい。』
正直なイゾウさんの悲しそうな顔に負けた。さっきまでキレていたのに素晴らしいくらいの豹変ぶりだ。
「もう酔っ払いも増えてきたし俺らは戻るか。じゃああとはよろしくな、マルコ。」
「よろしくってなんだよい。こいつらの介抱なんかしてやんねえからな。」
「気にすんな。A、行こう。」
手を引かれてイゾウさんの部屋に戻る。そこにはまだ片付けていないナース方の古着が山になっていた。
「しまっとくからその間風呂に入っておいで。風呂の場所は確認してくれ。」
『了解です。』
なんかもう至れり尽くせりだ。女湯には誰もいなくてさっさとあがると、服を片付け終わり布団を敷くイゾウさんがいた。
『あ、それくらいやります。』
「俺がやりたいからいいんだ。座って待っててくれ。」
２つ同時に素早く布団を敷いていく。どうやってんだあれ。
それはもう素晴らしい手捌きで、海賊を辞めても職には困らないタイプだろうと思った。
「さ、できた。もう遅いし先に寝ててくれ。風呂入ってくる。」
『ありがとうございます。』
部屋から出ようとしたイゾウさんは、ドアを開けて一歩出た瞬間ハッとしたように振り返った。
「おやすみ、愛してる。」
『？！』
爽やかに笑って今度こそ扉を閉めた。何も返事なんてできなくて、申し訳ないと思うと同時にすごく嬉しくなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はなやぎ(プロフ) - りかさん» えっ、すっごい嬉しいです！お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (7月25日 22時) (
レス) @page18 id: bc10c687fc (このIDを非表示/違反報告)
りか - 一気に読んじゃうほど面白かったですー！ただの愛されじゃないのめっちゃリアルで怖いけど面白かったですよ (7月25日 20時) (レス) @page4 id: 05d2025b41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなやぎ | 作成日時：2023年5月18日 0時
