この恋、期間限定につき。 (ページ47)

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YG「荷物、それだけでいいのか？」

『うん。大丈夫。足りないものがあれば取りに来ればいいだけの話だし。…じゃあ、行くね。』

YG「ん。」

もう2度と此処に戻って来れない訳ではないけど、少しだけ寂しい気持ちを抑えて、半年間過ごしたユンギの家を出る。

外は青空、まだ少し寒いけど、だいぶ春らしくなったなと最近よく感じるようになった。

JM「おはよう、A。行こっか。荷物貸して？持つよ。」

朝から爽やかな笑顔でお出迎えしてくれたジミンはあたしの手から荷物を受け取ると、反対の手で、あたしの手を握った。

今日から始まるみんなとの期間限定の恋のスタートは、ジミンから。

『今日からよろしくね、ジミン。』

JM「こちらこそ。」

握られた手は恋人繋ぎ。
今まで仲の良い、可愛い後輩でしかなかったのによくよく見ればジミンもすっかり男らしくなったらしい。

JM「すごく狭い所だけど、我慢してね。」

『大丈夫、そんなこと気にしないよ。』

ユンギの家からジミンの家はそこまで遠い訳では無かった。

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荷物を持ちながらも、反対の手であたしの手を握るジミンに引かれながら歩くこの光景。
なんだろう、前にもこうやって、誰かがあたしの手を引いて歩いていたような気がする。

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