この恋、期間限定につき。 (ページ17)

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『お待たせしました～。』

オーダーされたドリンクとフードを今日もホール内を駆けずり回って配り続ける。

「今日ってVIPメンバー全員揃ってるって本当ですか？」

トレーの上のドリンクを手に取る女の子にそう聞かれた。

『はい。今日はみんな揃ってますよ。』

「本当だったんだ～！あの、あなたってユンギさんの彼女さんですよね？」

『へ？彼女？』

「あれ？ユンギさんの彼女だからVIPメンバーみんなあなたのことは大事にしてるって聞いたんですけど、人違いですかね、すみません。」

それだけ言うとドリンク片手に友達とフロアに消えて行く彼女。

あたしがユンギの彼女だと、あの子はそう言った。
それが事実なら、たぶんあたしの消えた半年間の記憶の中であたし達は恋人同士になったのかもしれない。

だけどそもそもあの人達と仲が良いのは、ホソクとナムジュンがあたしの幼馴染だからだ。
ひとつ下のテヒョンとジミンも中学の時から知っている。
4人はいつも兄弟のように仲良くつるんでいた。

ユンギのことを知ったのは、高校を卒業するかしないかくらいの時。

お互い第一印象が最悪だったことは、かなり鮮明に覚えている。

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