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「朝だよー起きてー、直哉くん家行くよー、準備してー
遅れると直毘人さんに怒られんの俺なんだけどー」
知らんわ
日曜日の朝、父さんに布団をひっぺがされて目が覚める
朝8時丁度、Aは低血圧だねぇ。なんて言っとる父さんを無視して起き上がる
無言で着替えて朝飯を食べる俺に
「いつもこんな素直なら嬉しいんだけどな」
なんて俺の頭を撫でながら父さんが言う
やかましいわ
今日は禪院家に借りとる呪具を返しに行くらしい
無駄に広い門をくぐり、父さんと手を繋いで禪院家へ歩いて行く
「そういえば、直哉くん、禪院家の次期当主の一番候補なんだって」
次期当主、と聞いてぎゅっと手に力が入る
「Aと同じだね」
嬉しかった
ほぼ同い年で、呪霊が見えて、俺んこと怖がらんくて、俺と同じ次期当主
「幼なじみかぁ、いいなあ、パパも欲しかったなぁ」
「あげへんよ、直哉は俺の幼なじみやもん」
通学路の交差点を左に曲がると、他とは比べ物にならんくらい立派で大きい和風の家が見えてくる
その家の前に俺と同じくらいの背の子が立っていた
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作者名:ユウ | 作成日時:2023年6月4日 13時