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Aは｢ほんま？うれしいわ｣と照れたように笑う
｢なおやは？どんな術式使えんの？｣
とわくわくしたように聞いてきた
目がきらきらしてて宝石みたいに綺麗やった
｢んとな、ちょっとむつかしいんやけど｣
そう言って父ちゃんに教わった俺の術式の説明をする
Aは説明に慣れてない俺の言葉をうん、うん、と丁寧に聞いて、一回で俺の投射呪法を理解してくれた
Aは頭もええなぁ
｢そんな感じやね｣
｢術師最速かぁ、かっこええわ｣
素直に褒められて少し照れる
｢ありがとうな｣
と笑い返すと軽く頭を撫でられる
突然のことに驚いてると
｢あ、堪忍な、笑った顔かわええなぁ、って思てん、いややったらごめんな｣
とパッと手を離される
それが少し寂しくて
｢いややないよ！｣
と少し大きめの声で答える
するとAは「なら良かったわ」ともう一度俺の頭を撫でる
優しく撫でるAの手が心地よくて、しばらく撫でられとると、玄関の方から｢Aが懐いてる、珍しい｣と男の人の声がした
｢あ、父さん｣
とAが言い、後ろを向くとAに似た、さっきの、Aの父ちゃんがおった
｢仲良くなれたん？｣
｢もう仲良しやで｣
と話をするそっくりな親子
｢直哉くん、だよね？Aのことよろしくね｣
と俺に視線を合わせながら綺麗な顔で笑うAの父ちゃんに少し照れながら、こくん、と頷く
｢いい子だね。じゃあA、家帰るから直哉くんにさよならして｣
｢ん、なおや、また遊ぼうな｣
そう手を振るゆうに俺も手を振り返す
｢またな｣
今度はいつ会えるやろ。楽しみやな
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作者名：ユウ | 作成日時：2023年6月4日 13時
