俺たちの“守るべきもの”【番外編2-2】 (ページ49)

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番外編2-99 ページ49

片岡を中心に組んだ別部隊が

ビッチ先生を救出しに行っている間に

なんとしても脱出のルートを見つけないとならない

磯貝「さて…ここからが正念場だ」

「聞こえるかな、E組の皆」

突如聞こえてきた死神の声に皆の足が止まる

死神「実はね、君達が逃げてとても嬉しかったよ
未知の大物の前の肩ならしだ、期待してるよ」

遊橙｢嘘くさいこと言う野郎だな
(やっぱりわざと逃がしたか…)｣

夏叶｢(もはや少しずつキレて来てない？兄貴…^^;)｣

スピーカー越しに聞いた死神の声は

…なぜか明るくて、どこか楽しそうだった

速水「まるで…ゲーム感覚」

鷹岡のような単純な執念じゃなく

“死神”の…顔が見えない

磯貝「ここで迎え撃とう
どちらの方向から来ても
多勢でかかればこちらが有利だ」

原「律、サポートお願い」

律に頼むために携帯を点ける

…ところが

律「やる気しねぇ～
死神さんに逆らうとかありえねーし」

夏叶｢え…？
これって、まさか…｣

律「働くぐらいなら電源落とす」

｢｢｢(ハッキングされてる！)｣｣｣

遊橙｢ダメだこりゃ…汗

(ん？
…音？何の音だ？
これは…足音か…それも近くだ…)

…あーあ、まさかこんな早く見つかるとはなぁ～｣

｢それはこっちのセリフだよ
“悪魔の死神”さん｣

遊橙･夏叶｢！？｣

遊橙｢お前…なんで…｣

業｢(悪魔の…死神？)｣

村松「バカが！」

吉田「ノコノコ出てきやがって！」

スタンガンを構えた村松と吉田が

死神に向かって走り出す

遊橙｢！？馬鹿！やめろ！
無闇に突っ込むんじゃねぇ！｣

遊橙の声は届かず

村松に吉田、木村、そして…茅野までもが

死神によって戦闘不能状態にされてしまった

遊橙｢(･д･)ﾁｯ(何か…
なにかこの状況を打破できる何かは…)｣

渚「どいて皆、僕が殺る」

業「渚くん…」

夏叶｢(カエデを殺られて
怒ってはいるけど、目は冷静…
って事は…渚くんは“あれ”をやる気だ

死神が怯んだその隙に俺等が…)｣

遊橙｢…無駄だ…夏叶
今のコイツ(死神)に
勝てるのはこの場にいない…｣

渚の猫だましは

死神に先手を打たれて失敗に終わった

それに気を取られた業は死神に背後を取られていた

業｢(…あー…こりゃ無理だ…)｣

遊橙｢(けどっ！)
…殺らせるかよ！｣

遊橙は大鎌を出し蹴り飛ばそうとした死神に

ブーメラン式で大鎌を投げた

業･夏叶｢！？｣

遊橙｢…あんま俺のこと
怒らせないでくれるかクソ野郎
痛い目見ても知らねぇぞ｣