番外編2-82 ページ32
そして数分後
茅野「あ、あった！」
寺坂「うわぁ…ひでぇ」
彼等が駆けつけた時には
携帯ショップはイトナの触手によって
既にメチャメチャになっていた
イトナは現場のすぐ近くの路地に座り込んでいて
真っ黒になった触手は…
ひび割れたケータイを強く握り締めている
殺「やっと人間らしい顔が見れましたイトナくん」
遊橙｢(多分こいつは…)｣
イトナ「うるさい…勝負だ
…今度は…勝つ」
殺「もちろん勝負してもよいのですがお互い国家機密の身
どこかの空き地でやりませんか？
暗殺(それ)が終わったら
そこでバーベキューでも食べながら
皆で先生の殺し方を勉強しましょう」
遊橙｢(タコの兄弟なんかじゃない…)｣
業「そのタコしつこいよ〜
ひとたび担任になったら
地獄の果てまで教えに来るから」
殺「ヌルフフフフ、当然ですよ
目の前に生徒がいるのだから…教えたくなるのが
先生の本能です」
遊橙｢…モルモット…か…(ﾎﾞｿｯ)｣
夏叶｢兄貴？｣
イトナの顔に少し困惑の色が見え始めた…その時
遊橙｢…粉？
(いや、こりゃ、ただの粉じゃねぇな…)｣
シロの奇襲で辺り一面に何かの粉が舞って
視界が遮られ、イトナが拉致られた
殺「大丈夫ですか、皆さん」
彼等にそう聞いた殺せんせーは
…なぜか全身がドロドロに溶けていた
茅野「…まぁ、なんとか」
殺「では
先生はイトナくんを助けてきます！」
殺せんせーはそう言って
マッハでイトナの元へと飛んで行った
業「…俺等を庇って回避反応が遅れたんだ」
不破「そんな…」
寺坂「…シロ野郎、とことん駒にしてくれやがって」
夏叶｢赤羽くん、今のって｣
業「うん、あれは間違いなく
対先生物質の粉爆弾(パウダー)だね」
遊橙｢やっぱりか…｣
触手を1本再生するだけでも
殺せんせーはかなりの体力を消耗する
それが全身となると…
いくらマッハ20の超生物でも
そんな体力のない状態で1人で
シロに立ち向かうのは…無謀だ
ここまで事が大きくなってしまった以上
もう彼等の力だけじゃどうにもならない
そう思った業は
みんなを集めるよう律に頼んだ
そしてみんなで殺せんせーとイトナを救出し
シロは遊橙を見ながら怪しい笑みを浮かべ去っていった
対先生繊維で作られたネットに
捕らえられていたイトナは
…精神はもちろん、肉体の衰弱もかなり進行していた
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作者名：龍央 | 作成日時：2017年5月24日 1時
