episode86 ページ9
sideアーサー
西の中庭のほうに進むとリオネスの聖騎士たちと話しているAの姿があった
俺はすぐに大声で名前を呼んだ
アーサー「Aっっ!!」
Aは何事かと振り向き、俺の顔を見て酷く驚いていた
それもそうだろう
本来俺はこの時間帯会場にいなければならないないのだから
A(ランスロット)「こんな所で何をなさっているのですか？！式典はどうしたのです！？」
アーサー「それはこっちのセリフだよっ！Aは中の警備なのに何でいないんだよっ！」
A(ランスロット)「俺は、外の様子が気になって…」
アーサー「言い訳はいいよ！とりあえずほら！来て！！」
俺は強引にAの腕を引っ張った
Aは痛くて少し顔をしかめた
ごめん。少しだけ許して。
俺は足早に歩き始めた
途中でガルたちにあってお礼も言ったら
何故かもう祝福された
まだ、告白すらしてないってのに！
歩いていた足を会場前の扉で止めた
門番に扉を開けさせ、周りからざわめきが起きているのも無視して迷わずに突き進んでいき、マーリンがいるところで再び足を止め手も離した
俺はマーリンに近づく
マーリン「落ち着けよ。慌てるな。自分の伝えたいことを伝えろ。」
アーサー「分かってるよ。」
俺はマーリンから花束を受け取り、Aに向きなおり、ひざまづいた
アーサー「A…お前は昔と今ですごく変わってしまった。態度、姿勢、言葉遣い、そして俺達の関係。でも、それらが変わっても俺の気持ちは昔も今もこれからもかわりはしない。A…好きだ。結婚してくれ！」
心臓がバクバクして、途中で何言ってるか分からなくなった
用意していたフレーズも出てこなくて、自分の思うことをそのままぶつけてしまった
Aを見るとこ硬直している
うちを動かすも声が出ていない
やっぱり驚いたかな…
なんて考えているとAはいきなり会場を飛び出していってしまった
アーサー「えっ!!?ちょっ待って！」
エリザベス「Aちゃんっ！」
呼び止めても止まらないし、返事すらない
エリザベス王女は追いかけていった
これは…逃げられた？
情けないな…
どうしよう…
マーリン「さて面白い展開になったな(笑)」
アーサー「笑い事じゃないよ！」
マーリン「まあ、エリザベス王女が何とか説得して連れてくれるだろう。ここで待っていたらどうだ？」
アーサー「……そうする…。」
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