episode49 ページ8
あの恥ずかしいことがあってから
また散歩を始めたが風が出てきたせいで
風の音や木が揺れた音がする度
私は怖がっている
なるべく、アーサー様に迷惑がかからないようバレないようにしてるのだが…
ｱ-ｻ-「…Aやっぱり怖いでしょ？」
A「！？な、何のことですか？」
ｱ-ｻ-「さっきの事があってからずっと隠してるでしょ？」
A「そんなこと
ガサガサ
((ﾋﾞｸｯ！」
ｱ-ｻ-「ほら、やっぱり。」
うぅ〜しっかりとバレてら
私のバカ！ビビリ！
私が私自身を心の中で罵ってると
アーサー様に抱きしめられた
A「あ、の…//！」
ｱ-ｻ-「いまは主従関係だってこと忘れてっていったよね？
それに、こうしてれば怖くないでしょ？」
あぁ…そうだ。
昔から私が怖い目にあったら、アーサー様はいつもこうしてくれていた
昔と変わらぬアーサー様の匂いは
何故か知らないが、とても落ち着く
ｱ-ｻ-「部屋に戻ろっか。風も強くなってきたし、夜もだいぶん更けちゃったし。」
A「もう真夜中ですね。」
月と星が煌めいている下を私たちは歩いた
不思議と先程までの怖さは感じられなかった
城内に入り、軽く挨拶をして別れようとしたときアーサー様に呼び止められた
何事かと振り向いた途端、私は驚愕した
何故なら眼下にアーサー様が跪いて私の手の甲に落としていた
私が真っ赤になる反面、アーサー様は悪戯っぽい笑みを浮かべていた
A「な、な、////!!? 」
ｱ-ｻ-「じゃあ、おやすみ。」
アーサー様はそれだけを言い残して歩いていってしまった
手の甲へのキスは【敬愛】
つまり、親しみを込めて…ってことか
それでも十分嬉しかった
A「ありがとう…アーサー。」
私は小さく呟いてから、キスされた手の甲に軽くキスをした
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