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五十三之門 ページ26

「しかし、あちこちにいるな〜。」
リーバーの視線の先には下の階で彷徨う死屍累々。死んでないが。なお少し離れたところでリンクが書いた報告書がコムリンEXに食われているが、あれはコムイが故意に仕組んだシステムなのだろうか。いや、それどころでは無いな。
「さて、どうする。」
手を貸すつもりは無いが、自分が介入したことによって皆の行動に多少の変化があるかもしない。把握しておくのに越したことはないので適当に呟いてみる。
「どうするって言ったって…__白桃…だっけ?なんか楽しそうだね?」
自分の言葉に反応し、ジョニーが自ら初めて問いかけてきた。しかしその言葉は心外だ。
「そんな筈無いだろ、命からがらの瀬戸際だ。」
「いや無表情で言われても…。」
堂々と宣言すれば、少々呆れ顔で言葉が返ってきた。解せん。
「まぁ確かに…この感染者の中からどうやって感染源を見つけるんですか室長、」
そうリーバーがコムイに問いかけるも、コムイは不満気に「第六感」だの「超感覚的知覚」だの「ESP」だの「ベテラン刑事」だの、曖昧な回答しかしない。言っとくが原因であるお前がそんな顔する資格無いからな。
「要するに勘って言いたいんでしょうか?」
リーバーも流石にキレている。というかさっきからキレているか。
「はぁ?何も手掛かりねェのかよっ!何も!?」
「あったらホントいいのにね…はぁ……。」
ラビがコムイに食ってかかるもこの反応である。シバキ倒したい。この状況で神田という野生児も大人しくしてるはずもなく、今にもコムイを殺そうと構え始めている。
「お前ホントいっぺん死なせてやる。」
まさに地を這うような声である。とはいえ、この状況で仲間割れというのも面倒なので止めに入ることにした。
「神田落ち着け。」
神田の身体を抱き抱えて止めるも、小さくなっても変わらず力強く上手く止められない。やはり弱いな自分。
「そうだぞ神田、GOと言いたいのは山々だなんだが待ってくれ。」
本音出てるぞリーバー。とはいえ、自分と神田を見兼ねたリーバーが手を貸してくれたお陰でその場は収まった。
しかし、
「大体さー、こんなことになったのはボクのコムビタミンDを隠したリーバーくん達のずさんな管理のせいじゃないか。ボクばっか責めないでよ。」
コムイのこの言葉で、リーバーの堪忍袋の緒が切れた。
(何故今このタイミングで火に油を注ぐんだ。)

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雪音(プロフ) - 餓羅鑼さん» コメントありがとうございます。マイペースですが更新頑張っていきます。 (2021年6月14日 6時) (レス) id: 8e077a453c (このIDを非表示/違反報告)
餓羅鑼 - 続編万歳ですっっ!!更新楽しみにしてます! (2021年6月14日 0時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪音 | 作成日時:2021年6月13日 21時

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