全部君のせいだ【吹雪士郎】 (ページ4)

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03.思い出すねページ4

朝練が終わって、今は授業を受けている

士郎は私の前に士郎が座っている

先程の事が気になって、後ろ姿をじっと見つめた

士郎の家族は、雪崩の事故にあった

士郎のお父さんとお母さんによくお世話になったな

うちの両親が出張行ってた時は預かってくれて

サッカーして、ゲームして、TV見て、ご飯食べて

まるで自分のこのように可愛がってくれた

吹雪母「うちには女の子が居ないから、Aちゃんが来ると華やかになるわね。みんなとっても嬉しそうよ、もちろん私もよ」

士郎のお母さん、綺麗ですごく優しかった

お父さんはしっかりしてるけど、少し抜けてる所もあって

うちの両親とも仲良かったな

アツヤは...一緒によく遊んで

私が山でクマに襲われそうになったのを

助けてくれたんだっけ

まだ小さかったのに...かっこよかったな

生きてたら同い年で、士郎みたいになってるのかな

吹「A...」

「ん？どうしたの」

吹「そんなに見られたら何だか恥ずかしいよ」

「朝自分が言ってたじゃん」

吹「あれはサッカーしてる時」

「ふーん...わかった」

吹「何かあった？朝練から様子が少し変だよ」

「...なんでもないよ、士郎」

吹「なんでも聞くから、言ってね」

士郎はそう言って、前を向いた

言えない

言えるわけが無い

サッカーしてる時、亡くなったアツヤが見えたなんて

また士郎が思い出して、不安にさせてしまう

この事はしばらく黙っていよう

授業が終わって、今日は放課後部活もお休みだった

吹「A、帰ろう」

「うん」

外に出ると、サッカー部のメンバーが雪合戦をしていた

氷上「おーい2人とも！一緒にやるかー！」

「風邪ひいちゃうよー！」

氷上「大丈夫ー！うおっ！？おい！！」

氷上くんが玉にあたり、やり返していた

「士郎は行かないの？」

吹「僕はいいかな、Aと帰りたいから」

「1人でも大丈夫だよ」

吹「心配なんだよ」

女「吹雪先輩！」

「「？」」

「先行ってるね」

吹「うん、すぐ行くよ」

校門から出ると、1年生の女の子が士郎に声をかけた

きっといつもの告白、私は邪魔だろうから

私は1年生と軽く会釈をして、その場を去った

士郎は男女共に人気がある

告白した女子も沢山いる

白恋中の女子ほとんどが彼に恋をする

そんな噂が立つくらいモテる

数々の告白を受けているのにも関わらず

1人も付き合った事がないらしい

そのせいか、幼馴染の私へ八つ当たりが

なんて言うことは一切無い、皆優しいから