14.見抜かれた才能 ページ15
私は鬼道くんのマントをつまんで
その場から離れた
鬼「どうした冬樹、吹雪は？」
「知らない、もういいよ。
身体を壊してもサッカーがしたいらしい」
鬼「.....俺の勘違いだったらすまない。
冬樹......本当はマネージャーじゃなくて、
元々選手側の人間じゃないのか？」
「っ...どうして？」
鬼「雪に足を取られながらでもあのスピード...
あの雪煙の中、俺の所まで迷わず走れる空間認識能力...DFか？」
「そこまで分かるのは鳥肌...」
鬼「すまん、当たりか...何故フィールドに出ない」
「んー...色々あるのよ」
鬼「...その色々は、俺には話せないのか？」
「話してどうなるの」
鬼「...分からない」
「話して...また楽しくサッカーができるなら...もうやってる」
鬼「...冬樹に何があったか話してくれないと分からない
だけど、俺は元々帝国学園に居たそして今は雷門にいる
お前よりはサッカーに詳しいはずだ...何かしら力になれる」
「ありがとう鬼道くん...だけどごめん、この話辞めよう」
鬼「冬樹！お前はそれでいいのか！！」
「良くないよ！良くないからサッカーから離れられない...
マネージャーをやってでもサッカーにしがみついてる..
そんな自分が嫌い...私は自分がどんどん嫌いになる」
鬼「馬鹿だな...わかっているなら行動、これに勝つものは無い
冬樹A、俺がお前をまたサッカーが出来るようにしてやる」
鬼道くんはゴーグルをかけ直し、私に手を差し伸べた
「...本当に...？」
鬼「俺を誰だと思っている...天才ゲームメーカー、鬼道様だぞ」
「...ﾌﾌｯ、なにそれ。全然分からないよ」
鬼「笑うな、俺は真剣だ。やるのか？」
「私をやる気にさせた事...後悔させてあげる」
鬼「...いい顔だな、明日から特訓だ」
「うん、よろしく。天才ゲームメーカー、鬼道様」
鬼「...やっぱりなしだ」
「えっなんで！」
鬼「腹が減った、昼食をまだ食べていない」
「じゃあモールで食べようよ、沢山あるよ」
ア「おいアニキ、なんだよ急に...それに、いいのかよ」
吹「いいんだ、アツヤ...今日もAと寝なよ」
ア「いいけど...アニキは？」
吹「僕はいいよ、Aはアツヤの方が好きだから」
ア「そーかもな、じゃ、
今日あたりオレがAを貰っちゃおうかな」
吹「......うん」
ア「バカアニキ、キスするくらいならちゃんと言えよ」
吹「...言えないよ、嫌われたくない
こんなやり方でしか、Aに好きでいて貰えないんだ」
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作者名：エト | 作成日時：2023年9月14日 2時
