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放課後 流星君と合流して電車に揺られながら病院にたどり着いた。
望君は病状の検査のために入院期間を3日くらい延長したらしい。
見慣れた病室の前、スライドドアを開ける。
開いていた窓から気持ちいい風が吹き込んでくる。
少し冷たくて優しい、そんな風。
そんな風に似た彼がそこにいる。
「望君、」
望「Aさん… 流星もか」
流「なんで分かったん」
望「髪くらい整えてこいよ公共の場やねんから」
流「質問に答えろや」
幼なじみのパワーとか、 と軽く笑う望君。
お昼の時に見る望君の温かい笑顔に思わず微笑んでいたら
後ろから流星君に軽く背中を叩かれ 無意識だった事にハッとした。
望「なんや 見舞いか？」
流「まあ一理ある」
望「なら桃剥いてきて ナイフと皿も入っとるから」
流「指切らんように頑張るわ」
そう言うとスライドドアを開け トイレ行ってくるわ、と外に出ていく流星君。
それを横目に 1人だけポツンと立ちすくむ私。
望「…何しに来たん 昨日も来たやろ」
「でもすぐ帰されたし」
望「そんなん知らんわ」
望君の冷たさを感じた。
1日しか経ってないのに 久しぶりに と表現したくなる。
しかし今の私にはそんなの通用しない 平気だ。
淳太先生と流星君と話して 考え方が変わった。
「流星君から昔の事聞いたの。望君昔から積極的だったんだ」
望「はあ… あいつ…」
ため息をついてそう言うと 目を怖いくらいにギラギラさせる望君。
「明るくて優しくて 真面目でやる事に真っす…」
望「だからなんやねん」
望君に言葉を挟まれたと思ったら 自分で声が出せなくなった。
なんで、 なんで声が出ないの？
"頼りになる" そのくらい言えるでしょ？
…だめ自分。思い出しちゃだめ。
私が今言っているのは望君の事。
明るくて優しくて 真面目でやる事に真っ直ぐで…
それは、それは…
「お母さ…」
望「お母さん？」
「あっ、いやっ、お、お母さんなんて言ってないよ！」
望「…泣けよ」
「え…？」
望「泣きたいなら我慢せんと泣けばええ」
望君のその言葉に一気に涙が溢れた。
明るくて優しくて 真面目でやる事に真っ直ぐで…
頼りになるお母さんの "あの出来事" を思い出して。
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孳埜(プロフ) - Nextさん» ありがとうございます！最近忙しくてお話かけてなくて...そんなこと言っていただけるなんて感謝感激です！！これからもご愛読よろしくお願いします(_ _*) (2019年3月2日 12時) (
レス) id: b5c8d0b27b (このIDを非表示/違反報告)
Next - 続きが楽しみです！更新、無理せずに頑張ってください！ (2019年3月1日 21時) (レス) id: cf1942b956 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：孳埜 | 作成日時：2019年1月30日 22時
