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13話 夢主の過去編 ページ14

A「私が産まれる前、事故にあった両親は、お腹を庇って他界しました。

それから病院に搬送され、私だけは助かり、養護施設という所に引き取られました。
ですが、その養護施設では、忌み子だの死神だのと言われ、虐められ、大人にも、見て見ぬふりをされ続けた。

それを続けること10数年。私はやっと学校の寮に住むことになりました。
開放されるという安心感とは裏腹に、虐められるという恐怖もありました。
もしかしたら虐められるかもという考えは、的中し、靴箱にはゴミが。たまに画鋲が入っていたり。教科書は休み時間にゴミ箱に捨てられたり、酷い時には池に捨てられていた。
寮に戻っても一緒。
郵便ポストにはゴミしか入っていなかった。

そんなある日、ある男の子がいじめっ子達を殴り飛ばしてくれた。もうこんな事するんじゃねぇ!!とでも言うような目で、奴らを睨んだ。

初めてだった。

私に優しくしてくれたのも。
私に生きる意味を与えてくれたのも。

彼は私といつも遊んでくれていた。

幸せだった。

でも、幸せは続かなかった。
彼は引っ越してしまった。
それも、遠く、遠く……離れた場所に。

それからいじめも再開された。

そこで、政府に家族が生きていたと聞いて、ここにやって来た。それからはご存知の通りです。」

やはり私が話し終えると、皆目を伏せていた。

三日月「では、次は俺達の番かな。」

そう言うと、三日月さん以外出ていってしまった。

三日月「……では、話すとするかな。」

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作者名:林檎の国の凡人 | 作成日時:2018年6月17日 1時

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